- 図書室からはじまる愛/パドマ ヴェンカトラマン
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えっと・・・・・もちろん、タイトルに大変惹かれて、読んでみました^^
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一応ジャンルはヤングアダルトらしいですが、
一般的なYA小説よりは硬派です。
そもそも、ハードカバーですしね。
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著者はインド生まれの女性で、アメリカの大学で海洋学の学位をとった方らしく
これが処女作のようです。
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国籍はどこなのか分からないけれど、アメリカなのかしら・・・・?
こういう境遇の作家だと、自分に似たような境遇を登場人物に与える・・・・といった傾向が
特にここ20年(?)くらい盛んなように思えます。
生まれはどこどこで、両親はどこどこ出身だけど自分の育ちは違って、イギリスORアメリカ国籍 とかだと
やっぱり伝えたいことだとかが多くなるのか、どうもそうなるみたい?
そんな小説家なんて山ほどいるけれど
- その名にちなんで (新潮文庫)/ジュンパ ラヒリ
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- 私の好きな、ジュンパ・ラヒリなんて特にそうでしょうね。
うーん。やっぱりジュンパ・ラヒリがマイベスト。
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この『図書室からはじまる愛』の舞台は1941年の、インド。
イギリスに支配されている、第2次世界大戦の前のころです。
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ヒロインは、お嬢様として育ったヴィドヤ。
何不自由なく育ち、もっぱら心配事と言えば、結婚なんてまだしたくない!大学に行きたい!
ということだけ。
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ある日、ヴィドヤは父親がインド独立運動に参加していることを知り
興奮して親友のユダヤ人の少女であるリフカに伝えます。
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そんなある日、ヴィドヤの父親はデモに巻き込まれ、大怪我を負ってしまいます。
一命は取り留めたけれども、父はもう、戻ってこない。生きる、屍。
親戚の家に母、弟と共に移り住むことになるのですが・・・・・・
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といったストーリー。
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ヒトラーによってドイツが支配されていたころ。前述したよう、親友はユダヤ人少女ですしね。
日本の真珠湾攻撃も登場したり
何より、ガンジーの非暴力不服従運動は本当に正しいのだろうか?
という重いテーマも。
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ただ・・・・・やっぱり、ストレート。
ヤングアダルトですし、中学生くらいだったらちょうどいいんじゃないかなぁと思います。
が、私の年齢だとやはり物足りない
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文学作品名(特にイギリス)が多く登場して、大して内容には触れないけれども
ちょっとテンションは上がります♪
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ラストはちょっと・・・・・・・お世辞でも良いとは言えないな、と感じてしまったけど
まだ処女作だしなぁ。
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家族との絆が売りなようだけれど、ちょっとねー、わざとらしいかなぁという気もしました。
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YAじゃなくって、普通に大人向けとして書いたほうがいいんじゃないか??という気がします。
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しかし、2009年度 全米図書館協会 「ヤングアダルトのためのベストブックス ボストン作家協会賞」を受賞しているのですが
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思わず感動してしまった部分もあるけれど、
小説どうこうではなくって、
私自身が去年父のことでいろいろあったので、ヴィドヤのお父さんのようになってなくて心底良かったと感じてしまったことのほうが大きいかも・・・・・。
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うーん。
やっぱり、中高生向きだなぁという作品でした。
戦争についてだとか考える、良いきっかけになりそうです。