- 危ない食卓―十九世紀イギリス文学にみる食と毒/著者不明
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面白そうだな~~♪ と思い、読んでみました
今の食品添加物だとか、偽装の問題なんてカワイイもんで、
昔は本当、凄かったようですね~・・・・。
食べるのが、怖い!!
ストリキニーネ入りのビール、緑青入りのお茶、
焼き石膏入りの小麦粉・・・・・・。
現代日本もびっくりの食品偽装が、すでに十九世紀イギリスで問題になっていた!
なんかの本でそのあたり詳しいのを読んだのですが、どれだったか忘れてしまいました
まずは、鼎談 近代イギリスの食をめぐって からスタート。
これまた、「食」についての対談ならぬ・・・・3人の「鼎談」なので、また面白い。
確かに「『作品名』における食」なんて研究、最近多くなってきましたよね~・・・。
大して詳しくも無いので分かりませんが、イギリスよりアメリカ文学のほうが盛んなんじゃ?
とも思えます。
ヘンリー・ミラーとか、ヘミングウェイとか、「食」凄いですもん。
特に『武器よさらば』とかね、あれ、お腹すいてくる。
純愛ラブストーリー系でも、食、しかも自分で作る「食」がアメリカのってよぉーく出てくるんですよね。
なんだろう。
イギリス史もやったし、イギリスの食についても講義とったし
農業革命とか、あのへん好きだったので(笑)
やはりこの辺は好きなのかな。
トバイアス・スモレットの長編小説『ハンフリー・クリンカーの旅』 (1771)にも、食品偽装が出てくるんだそうです。
ブドウの汁が1滴も入っていないワイン。
骨の粉(!)を混ぜたパン・・・・。
あと、チョークやミョウバンを混ぜると白くなるので、こういうパンはかなり出回っていたようです。
飲酒についての言及も多く、
ディケンズの『荒涼館』では、過剰摂取しすぎて自然発火する人物がいるらしいですが
この説は当時多く信じられていて、ディケンズも本気でそう思っていたそうです。
ホガースの「ジン横丁」。ご存知でしょうか。
↓これです。画像はこちら からお借りしました。
これを見ればわかるよう、ジンは悪として描かれているんですよね。
対照的に「ビール街」もあるけど・・・・。
でも、こういった「ビールは良いけど、ジンはダメ」 と考えられていた時代に
ビールだって酒だ!!と反論していた人物もやっぱりいたそうです。
その論文(?)も収録されていて、面白い。
ジェーン・オースティン作品の拒食症患者をみてみたり
ヴェジタリアンについての記載も多かったり。
その関係で、トルストイも登場しているのが嬉しい^^
ありそうで、こういった本ってあんまりないんですよね。
そんな専門書ってわけでもないし。
貴重かつ、良書だと思います。
- 屋根裏の狂女―ブロンテと共に/サンドラ ギルバート
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もっぱら男性批評家、研究者によって構築されてきた英米文学史の書き直しを迫る、フェミニスト批評の記念碑的な著作の一つ。
だそうです。
・・・確かに、聞いたことがある・・・・・。
屋根裏の狂女。シャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』 のあの、バーサか。
『ジェーン・エア』をフェミニズムの観点から読む、とかって今じゃあまりにもありきたりすぎるけど
これから始まったのかな~・・・・。
これは読んでおこう。