- 智恵子抄 (新潮文庫)/高村 光太郎
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あもるさんおススメの『智恵子抄』。
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いつもは全く読まないジャンルなのですが・・・・・・・
教育実習で仲良くしていただいた国語の実習生が、詩の授業をされていて。
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その関係で、授業も見学させていただいたり、
まさに高村光太郎についての会話をしたりしたので
なんとなく気になってはいました。
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ただし。
何度も言っていますが、詩がニガテなんです・・・・・!もう、キライにかなり近い苦手。
わかんないならわかんないでいいじゃん。
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と思われるかもしれませんが、よく入試でも出ちゃうし↓
無事合格して入学できても、確実に院でもやることになるわけだし↓
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あっでも、日本語の詩集=原文、すらすら読めちゃう!?
と気付き(遅いですね~)
ひとまず読んでみました。
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結論。
ああ、日本語っていいな、原文がふつうに読めるっていいな・・・・・。
ということでまず妙に感動してしまいました。
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高村光太郎は1883-1956の人なので、まあ、日本語って言ってもちょっと古めではあるんですが、
日本人ですしね!
大丈夫です、これくらい普通に読めます。
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小学生ではまった伝記でも、海外中心だったのではっきりしませんが
奥さんの高村智恵子のは読んでたはずなんですよね。
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でも、精神分裂症だったんですね・・・・・!子供向けだと「先に逝った」とはあったけど、書いてなかったはず。
愛する妻の死後もひたすら妻を想い、詩を書き続けた光太郎。
前から順に読んでいって、
「ああ、ここで亡くなったんだな」 というポイントはすぐに分かります。
それから一気に物哀しさが詰まっていて、思わず涙してしまいそう。
前半はそうでもないかな・・・・?
という感じですが、後半になるにつれて、どんどん
「智恵子智恵子智恵子」
どんだけ奥さん好きなんだ!
というくらい、愛、愛、愛。
「冬の朝のめざめ」 では、なんと、サロメが登場してびっくり。
「東京には空がない」っていうのが聞いたことはあったけれど「あどけない話」という詩だったのですね~。
智恵子は東京に空が無いといふ、
ほんとの空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切つても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながら言ふ。
阿多多羅山の山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。
あと、いいなぁと思ったのは「梅酒」ですね。
智恵子が光太郎のために作っておいた、梅酒。
亡くなった後に、「わたしはしづかにしづかに味はふ」梅酒。
いい奥さんだったんだろうなぁ~・・・・・・。
物悲しい、という言葉がぴったりだと感じた詩でした。