恋に死す/中野 京子
¥1,680
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読書メーターのコメントにもあったけど、タイトルと表紙ですごく損しているなーーと

思わせる本。


私はやっぱりヨーロッパの歴史関連書で軽めのものとか好きなんですが

恋愛系だともっと好き。


で、けっこう色々読んできているので定番モノ アン・ブーリン マリー・アントワネット ディアーヌ・ドー・ポワチエ マルグリット・デュラス あたりはけっこう読んできていますが


絵島や松井須磨子など日本人

マリー・キュリーなどの偉人まで。


歴史に残る女性たちの、十代から六十代までにわたる

さまざまな恋の形を描いた本書。

ひとつひとつは短いのだけれど、短さをまったく感じさせません。



タイトルに惹かれて、というよりも中野京子の本だから読んでみた・・・というほうが正しいです。

この人の歴史モノは面白いし(桐生操も面白いけど、きわどすぎるんだよねぇ・・・)

『怖い絵』やら、オペラ関連書も多いので読み漁ってます。


著者はあとがきで

自分なりの結論として「ほんとうの恋には、姿かたちはあまり関係がない。」

と言っています。


目で恋する、と言うよりも

何かにものすごい引っ張られるっていうか。


十代でも、望んでいない子ができてしまった際に夫に隠し通そうと試行錯誤したり

五,六十代でも、少女のように恋をしたり。


この年齢差のギャップが面白いですねー。

やはり、女はいつまでたっても女なのかな。


小学生のときにいちばん読んだ伝記ってキュリー夫人(マリー・キュリー)でした。

ポーランドの首都はワルシャワ、って、これで知りました。


なんかよくわからないけど、ロシアのことがこの人は嫌いなんだな、

なんかこのときの歴史って大変だったんだろうな・・・


夫ピエールが馬車にひき殺されてしまって

マリーは家庭教師をしていて

お金がなくって、イスをベッドの上にのせて寝たとか言う逸話や


そして何より惹かれたのが、「本を読むな」と、あまりにも本好きだからいわれていたこと。

私もそういう小学生だったし、今より断然小学生の頃のほうが読んでいたので

「うわあ、すごいこれわかる!!」とか生意気にも思ってましたね汗


ただ、マリー・キュリーがガヴァネスだということを知らなかった。

今になって思えば、そうだ、ってなるんだけど

まさか小学生が読むような伝記にそんなこと書いてないし。


ガヴァネスとしての恋は実らなかったけど・・・・

これから未来の夫ピエールに出会い、ラジウムを発見することになる。


そう考えると(考えても?)、恋って一生を変えますよね。



なかなか面白い1冊でした。

男性が読んでもおもしろそう。