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アーサー・ミラーと、ヘンリー・ミラーと、ヘンリー・ジェイムズと、デイジー・ミラー
がごちゃごちゃにならなくなりました。
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ヘンリー・ミラーは『北回帰線』と『南回帰線』を読んだけど
ヘンリー・ジェイムズはまだ読んでない・・。
読んどいたほうがいいなぁ、院試出そうだしなぁ。
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ってことで、ようやく読むことが出来たこの『セールスマンの死』。
セールスマンこと、ウイリー・ローマン。
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タイトルからネタバレしていますが、彼が死ぬまでの戯曲です。
戯曲自体はだいたいまる1日の出来事なのですけれども
当時は画期的だったらしいフラッシュバックがかなり使われています。
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フラッシュ・バック。
これ、下手なのか狙ってるのか、いきなりぶっつん!!
と切れて話がぶっ飛ぶもの多いんですけど・・・
これは戯曲だからかそんなことはなかったです。
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よく文学作品等に登場するのが
「『セールスマンの死』のウイリーは、何を売っていたのかが明らかにされていない」
ということ。
もう10回はこれ、見たと思います。
これはまず意図的だし、
ふつう、「ウイリーは自分自身を売っていた」と捉えるのが一般的みたいですね。
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敏腕セールスマンであったウイリーももう、63歳。
成績もなかなか上がらず、思い悩む日々。
さらに二人の子供は自立しない。
家に帰れば、妻からローンやらの話ばかり。。。
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ふいに、「アメリカン・ドリーム」という言葉が頭に浮かびます。
アメリカ、アメリカ。
まさしくアメリカ的。
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なんだかもう、希望を失って・・・・というストーリーが「アメリカ的」に感じられるってどうなんでしょう。
自由の国、どこにいった?
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好きか?と聞かれると・・・好きではないかな。
ピュッリツァー賞受賞作の、名作。
しかもかなりのロングランだったそう。
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文学作品としては評価されるのは分かるのです。
そして「本」として読む人ならば、いるでしょう。
でも・・・
これを劇場まで観にいくかなぁ?
万人受けする戯曲ではないし、ちょっとシェイクスピア劇の悲劇とも性質が異なる。
もっとさあ、気楽に見れるものを好まないかなぁ??
ちょっと疑問に感じました。
そしてこれ、テネシー・ウィリアムズの『ガラスの動物園』にすっごく似ている。
ウイリーと、『ガラスの動物園』の名前忘れたけど・・・お母さんが凄く似ていて。
テネシー・ウィリアムズとアーサー・ミラーって同時代の人らしいですねー。
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「悟りましたね、セールスこそ、男子一生の仕事だと。
だって、八十四歳にもなって、二十もの三十もの町に出かけてゆき、
ひょいと電話を取りあげりゃ、いろんな多くの知った人がいて、歓迎され、助けてくれる――
まさに本懐でしょう?
あれこそ、セールスマンの死と言うんでしょうな――
その死を知って、何百人ものセールスマンやバイヤーが葬式に来ましたっけ。」
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ウイリーの台詞です。
セールスマンの死。
ああ、せつない。
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