サウンド・オブ・ミュージック。誰もが知ってるジュリー・アンドリュース主演のミュージカル映画。この映画はもう本当に大好きなのですが、今回は映画と大分異なるといわれている原作の方です
もともと原題はThe Story of The Trapp Family's Singerで、『トラップ・ファミリー合唱団物語』。映画化されてから『サウンド・オブ・ミュージック』に改題されることが多くなったそう。
マリア・トラップが実在の人物であることくらいは知っていましたが、この原作の方はオーストリア編とアメリカ編に分かれています。
マリア・フォン・トラップは映画の通り、オーストリアの修道女の志願者でした。しかし、ある日トラップ大佐の虚弱な娘さんのところへ家庭教師として行くようにと修道院長から言われ、映画と同じようトラップ家へ。
一家の主人のゲオルク・フォン・トラップは子供たちのためにイボンヌ嬢と結婚する気でいましたが、ここも映画と同様彼はマリアに惹かれていき、2人は結婚式を挙げます。ここまでが、非常に展開が速いです。
海軍大佐であったゲオルクはとても裕福でしたが、オーストリアを襲った恐慌によって預金していた銀行が倒産し財産の殆どを失うことになります。生活は当然、一転します。
その頃、ひょんなことから家族で出場したザルツブルク音楽祭で優勝してしまい、このことがきっかけで未来の「トラップ・ファミリー合唱団」は生まれます。
しかし、オーストリアもナチス政権下のドイツ軍に併合され、トラップ一家はアメリカへ亡命することに。
ここから先は映画では全く描かれていませんが、マリアとその家族たちの想像以上な波乱万丈な生活が待ち受けていました。
食べていく手段がない。マリアとゲオルクの間にも3人の子供が生まれ、12人もの大家族を養っていかなくてはならないのです。
そして、道楽は職業になったのです。
音楽。なんとそれは力強い手段、偉大な武器だろう!
この原作は夫ゲオルクが癌で亡くなった後に執筆され、ベストセラーとなりました。そしてその後に映画化されることになりますが、マリアは映画でのゲオルクに納得がいかなかったようで、何度も描き方を変えるよう訴えましたが、受け入れられなったそうです。でも、トラップ大佐が子供たちを笛で呼ぶ、という有名なシーンは原作にも健在でした。彼が前の妻と死別したことにより、音楽に溢れていた屋敷が妻を思い出すのが辛くて静まり返ってしまった、と映画ではなっていますが、彼は決して音楽嫌いではなかったようですね。
マリアがどれほど夫を愛していたのかは、彼との死別のシーンを読んでいると痛いほど伝わってきました・・・。
「サウンド・オブ・ミュージック」のサントラも持っているので、これを聞きながら読みましたうん、やっぱり好き。
原作と映画だとどうしても原作にはかなわないことが多いですが、これはやはり映画のほうがよりよく出来ている気がします。
マリアがその後どうなったのか、気になる方は是非是非
- サウンド・オブ・ミュージック アメリカ編 (Modern Classic Selection)/マリア・フォン・トラップ
- ¥2,100
- Amazon.co.jp
- 「サウンド・オブ・ミュージック」レガシー・エディション リミテッド・ジャパニーズ・ヴァージョン/サントラ
- ¥5,960
- Amazon.co.jp