お年寄りに高額な健康食品を売る催眠商法
6年間勤めた間に何人もの同僚が結婚し
子供も授かった。
そのたびにされるのが
記念に買ってください攻撃だ。
みんなそれはしていた。
自分の成績を上げるためには使えるものは何でも使う。
手段を選んでいる場合ではない。
しかし勧める商品は30万円の健康食品だ。
僕の結婚記念で買ってよ~
普通に言っても買ってくれるわけがない。
しかし、それはやり方次第で可能性がゼロから1になる。
まずターゲットは、以前に買ってくれたことがある会員さん全員だ。
ある程度人間関係が構築されていないとこの手は通用しにくい。
結婚したときは、携帯に保存した嫁さんの写真を見せる。
「僕ね、やっと結婚出来ちゃったよ~」
「おめでとう。うわ~~いい人もらったんだね」
「ありがとう。しかもね、僕の嫁さんのお母さんにこの前会いに行ったんだけど、今宣伝しているスーパーキノコデラックス(32万円)に興味を持ってくれててね」
「じゃあ、そういうことならと、今回僕も注文したんですよ」
「ほら、あそこにあるご成約の張り紙に、熊様って書いてあるでしょ。あれ僕が予約した分なんですよ」←善意の嘘
「僕ね、本当にこの仕事していてよかったと思ってるの。多くの人から感謝されてね」
「そんな中でも今回の宣伝は僕にとって特別なんですよ。なぜなら結婚してから初めての宣伝だから、僕としてもここで勢いにのりたいのね」
「こんなこと言えるのは僕とお母さんの仲だから言えることなんだよ。今回は僕にとっても特別だから応援してくれたら精一杯のことをするからさ~僕に任せてよ~」
「一つだけ注文いれといて~絶対に間違いないからね」
「もう~じゃあ記念に熊ちゅんに注文するね」
いやっほ~~~ご注文いただきました~~
上手く行く確率は少ない手口だが全く上手く行かないわけではない。
情に厚い世代である。
これから頑張る若者に勢いをつけてあげようという心優しい方も中にはいるということだ。
もちろん、子供が生まれたときは子供の写真をもって営業をした。
赤ちゃんのかわいらしさは、おばあちゃんをノックアウトさせてしまう。
僕に子供が生まれました~~
パパになりました~~
パパになって初めての宣伝で~~す
応援してね。
勢いを付けさせてね・・・と。