私が身体とか、どういった類の障害かということは別にしておき、障害者雇用の大きな問題点があります。

前提知識として、障害者が働くとして、そこには二つの選択肢があります。

「私は障害者です」と明らかにして働くか。
それを隠して働くか。

前者はオープン、後者はクローズと呼びます。


オープンの場合、企業側にとっても補助金が出るとか、「障害者を雇っていないために生ずるお金(罰金ではない)」を取られないというメリットがあります。

クローズは普通の人が普通に仕事をするのと変わりはありませんね。


オープンの場合、これは企業の担当者によって全く違うのですが、「障害者が来たぞ」ととらえられて仕事をすることになるか、どうかということです。

これは完全に担当者によります。
障害者だから簡単な仕事しかさせないとか。同じ仕事をしていても障害者雇用として入れているのだから賃金が安いとか。こんな話はいくらでもあるのです。


私はひとつ問題提起をしたい。

障害者だろうが、将来的には結婚もしたいし、恋人だって作りたい、子供だって欲しいと思うでしょう。

そんな時に、時給1000円前後で、それができるかどうか。

恋人が誕生日です。
そんな時、オープンで時給1000円前後だとして、彼女をディズニーランドに連れていくことができるでしょうか。

プレゼントを買うお金や、ちょっと美味しいものを一緒に食べようということができるでしょうか。
できません。サイゼリヤのデキャンタワインくらいです。

これを主張するとこうなります。「障害者だとしても、同じ仕事をしているのだから、お給料をせめてもう少しあげてください」

これでは、鼻で笑われるでしょう。


ですから、私は「今風の言葉」で問題提起をしていきたいと思う。

「障害者雇用のQOFについてどう思うか?」

QOFとはクオリティオブライフのことです。生活の質のことです。

障害者といえども、恋人や妻や夫の誕生日にはおいしいものを食べたいという気持ちは自然なものです。

そこを企業などに訴えていきたいと思っています。