じょん君は、顔だけは可愛いが(超親バカ)、
別段何の役にたっている訳でもない。
こう言っては何だが・・・・
疲れて帰宅しても肩を揉んでくれるでもナシ、
洗濯ものをたたんでくれるでもナシ、
ましてや、洗い物で手が離せない時に限ってやってくる宅配便業者から荷物を受け取ってサインをしてくれるわけでもナイ。
「猫の手も借りたい程忙しい」
という言葉があるが、
猫の手を借りて何とかなると思う方がおかしいのだ。
ところで、
彼でもおおいに役に立つ季節が、年に一度だけやってくる。
既に暦の上ではとっくに秋・・・・確かに朝晩は少し過ごしやすくなったかも・・・・とはいえ、
まだまだ残暑厳しきこの時期に、こんな涼苦しい話をして恐縮だが・・・・・・
我が家の年中行事・・・・というか、一年で最大のイベントというのが、
カウントダウンパーティー in ディズニーリゾート
である。
既に年を越して元日になったため「2011」の文字が!!!
平たく言えば、
毎年大晦日に浦安のディズニーリゾートで開催される
カウントダウンパーティーに参加している
・・・・・ということなのだが、
御存じのように、
この日に限っては当日券などは一切なく、
全てネット及びハガキでの応募&抽選によるものである。
しかし、苦労してでも手に入れる価値があるチケットだ!
大晦日の夜8時から元日の夜10時までの26時間、
2つのパーク(ランド&シー)を行き来出来ることなんて、
年間でこの日をおいて他には無いからだ。
余談だが・・・・今から数年前の大晦日、いつものように夕方には現地で開門を待つため行列をしていると、若いカップルのうちの男が、「あのぉ、当日券売り場はどこなんですか?」と係員に質問していた。その大マヌケな愚問に、周囲は一瞬フリーズ状態~こういう計画性のナイ男は、遅かれ早かれ隣の彼女に愛想つかされるであろうことは、その時多くの人が確信したに違いない・・・・
・・・・・とにかく、このチケットをゲットするためには、
日本中から殺到するであろう応募に、
いかに打ち勝つかが重要な課題となる。
その攻略方法・・・・・・それは・・・・・、
とことん、出来うる限り、
たくさんの名前を使って申し込みをするべし。
(大きな文字のわりにはアナログな技・・・・)
我が家は主人と私・・・・そしてじょん君の3人家族・・・・・。
○○あいぞう(○○とは我が家の苗字)の名前のように
「○○じょん」
の名前でも申し込みをするのだ。
しかし、これでは3人分だけ・・・・・・
親戚や10年以上前に死んだ先代猫の「だみあん君」の名前は勿論のこと、
悪友のY子や、女子会の仲間たちのファーストネームを我が家の苗字の下に無理やりつけてネットで申し込みをする!!!(まるで養女扱い!)
(1軒の家に、どれだけの人数で住んでいるというのだ~人口密度、異常に高し!!!)
毎年、総勢20以上の名前で応募をかけているのだが、
この10年間で当選しなかったのは2回のみ~!
当選確率80%
(当選しなかった時は、仕方なくヤフオクで調達する)
つまり、10年間連続でカウントダウンパーティーに参加しているのだ。
いい歳して・・・・・・・。
そうよ、私は今年46歳!!!(来年で47歳)。
もうイイカンジで大人ですが、それが何か???
(まだ誰にも何も言われてもいないのに、既に逆ギレか・・・・)
そういえば、5年前だけは静かに大人しく年末年始を我が家で迎えた。
12/19に婦人科系で開腹手術をし、年末28日に退院したことがあるが、
さすがにその時だけは主人をはじめ友人知人全員からカウントダウンに参加することを強く止められた・・・・・(涙)
でも、
28日のお昼に退院したあと、デパートの最終バーゲンに出掛けるほど元気だっただけに、後悔・・・・・。
で、
今から3年前の10月24日のこと
「○○じょん様」宛てに、白とピンクの派手な郵便物がやってきた。
ディズニーランドでのカウントダウンの当選通知だ!!!(やったぁ~)
その年は、じょん君の名前で当選したのだ~
これが親孝行の理由。
で、当選したのはいいが、期限内(通常11月1週目)に同封の振り込み用紙で代金を入金せねば無効となってしまう。
なんやかやで当時忙しく、振り込みが期限ギリギリとなってしまった。
いつも利用する銀行は駅前だったが、その日はその時間も無く、
仕方無く自宅から徒歩3分の近所の信用金庫に行ってみることにした。
これまで俗に言う「メガバンク」しか利用したことがなく、地元の信用金庫は入るのも初めて!
まぁ、日本語通じるし、何も怖いことは無いだろう・・・・・とカウンターに行き、
振り込み用紙とお金を渡してソファーで待つことにした。
3フロアぶち抜きの高い天井に、大理石の床、
無駄にだだっ広い内部には行員が20名以上いるのに、
お客さんは3名程度・・・・・
初めての信用金庫に何となく落ち着かない気分だったその時、
若くて可愛い行員がカウンター内部から
「○○じょん様~
○○じょん様~
いらっしゃいますかぁ~?
○○じょん様~
お待たせしましたぁ~」
(何度も言うが、○○は我が家の苗字)
高い天井のためか少々エコーがかかり、広い店内に高らかに響き渡るその声に、
少しざわめきながら作業をしていた行員たちの手が一瞬フリーズしたことを
私は決して見逃さなかった・・・・・。
「ジョンって、どんな人?」
ねぇ、
なんで店内の客は私を含めて3人しかいないし、
それに私はあなたの目の前のソファーに座ってるのに、
で、どう見ても私の本名が「ジョン」じゃないこと
常識的に考えて判るだろうに、
いや、固有名詞は色々あるからね、
もしかしたら「日本人にしか見えないし女性だろうけど、でもジョンっていう名前もアリかも・・・・」
って思い悩ませちゃったかもしれないけど、
それでも、
百歩譲っても、
店内中が注目するような
大きな声で呼ぶことはナイんじゃない?
私がその後、伏し目がちにカウンターで処理をして
周囲も確認せずに店内を後にしたのは言うまでもナイ。
結局、この年はじょん君のお陰でカウントダウンに参加することが出来たことは感謝せねばならない事実ではあるが、
そのために「かかなくても良い恥をかいた」ことには変わりなかった。
この話には、実は後日談がある。
カウントダウンまで残り2週間をきった12月中旬頃、
またもや「○○じょん様」宛てに
今度は簡易書留が届いた。
チケットが無事に届いたのだ~
・・・・・・とはいえ、丁度外出していたので
「不在通知書」が入っていた。
たまたま主人が本局の近くに用事があったので、
今度は彼に簡易書留を受け取りに出掛けてもらった。
窓口で不在連絡票と主人の運転免許証を出して
待つことしばし・・・・・・・
郵便局員が、確認のためとはいえ、主人にひとこと・・・・・
「じょん様とはご家族なんですか?」
主人も、どうみても日本人の風貌・・・・・
ジョンは再婚相手の外国人妻の連れ子か?
とでも思われたのだろうか。
ちゃんと
「ええ、家族です!」
とキッパリ答えてきたそうな。それで無事にチケット入手完了
今年は、あの大震災のための自粛なのか電力不足のせいか、
ディズニーリゾートのカウントダウンパーティーは開催されないそうだが(残念無念・・・・)
いつもよりも時間が短い「年越し特別営業」のための
チケット応募が本日より始まった。
(今回は大晦日の夜8時から元日朝6時までの10時間)
既に、私と主人と、じょん君の名前での予約は完了~!
(親戚・友人知人が今年も大量に養女になるのは、これからの予定)
でも、出来れば日本人名で当選してくれるのが
のちのちの一連の処理を考えると
一番気分的に楽かも・・・・・・・
なかなか親孝行が出来ない一人息子のじょん君であった。