今朝の毎日新聞「余録」に約1世紀前に滋賀県で発見された「菅浦文書」が国宝に指定されるとあった。この文書は庶民が記したもので、庶民が残したものが国宝になるのは極めて異例だそうだ。
 
「菅浦文書」は、菅浦(長浜市)で鎌倉から江戸時代までの村落の様子が記されているそうだ。中でも「惣(そう)」と呼ばれる自治組織の活動があり、その内容が現在の社会福祉に繋がるものであったようだ。
 
さて、今、私は、私の住む町の自警団に所属している。ご多分に漏れず団員不足である。なので、一人で団員募集をしている。
 
なぜか?
 
豊かに暮らしたいからだ。
 
では、「豊かさ」とは何か?
 
自分だけでなく、周囲の人も笑っているということだ。「豊かさ」とは何かを語り、ともに分かち合える仲間がいることだ。
 
私は、すべての人に「個」を大切にしてほしいと希(こいねが)っている。しかし、これは「自分だけよければいい」ではない。社会の中で「個」きらめかせるためには、他者の「個」を大切にする必要がある。
 
内閣府が2018年4月6日付けの「社会意識に関する世論調査」結果を発表した。この世論調査で、社会志向か個人志向かを聞いたところ、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」と答えた人は前年比1.7ポイント増の42.2%で、この質問を設けた1971年以降、最高となったそうだ。
 
私は、現在の動向を見ていて、「個を大切にする」というより「自分だけよければいい」という風潮がはびこっているように感じて仕方がない。
 
社会の中で「個」を輝かせるためには、他者の「個」を大切にしてほしい。「無駄だ。やめろ」「何の得があるねん?」そんな外野の声には耳を貸さない。豊かに生きるために、豊かさを他者と共有するために、私は私の信じる道を行く。

 

昔の人も悩んだんだろうなぁと「菅浦文書」の記事を見て心をはせたのです。