「或る錬金術師の日記」(実際に展示会に出したタイトルとは違いますが……)の補足な感じです
日記の本編で触れてなかったところの小話などをしようかなというところです
ある意味作品の裏話なんで、作品の空気が乱れるかもしれませんが(空気ってあるの?w)、
こんな感じのイメージで作ったよ!という話です
↑本当だったら、この赤いベロア調っぽい表紙の素敵なノートに
全部手書きしたかった……という叶わぬ夢w
でも昔の人の日記とかだったら、紙にバラバラに書いといて後でギュッとまとめてクリップしたのかもしれないから、
最終的にバラバラの紙を和綴じにしたのはそれはそれでOKなのかもしれないけど…
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①はじめに、日記の構成は、一週間(7日)×8週間、で2か月設定です。
日記の暦はユダヤ歴を使っています。
家から抜けたぜ!とかいっても、さすがになじみの暦での生活パターンではあるよね!?とか思ったのとw、
たぶん従業員とか弟子とかはそっちの方メインかなと思ったため。
暦で言うと、2番目の月「イヤール」と、3番目の月「シバン」にまたがって、だいたい2か月ぶんです。
なんでこの期間を選んだかというと、
お誕生日イベントを入れたかったから!!!
というwww最初は身もふたもない理由でした(うわぁ)
西暦で教えてもらったセラフィさんの誕生日があるので、それをユダヤ歴に変換しました。
(調べたらちゃんとそういう便利なサイトがあるんですわ~~!!スゴイよな!)
②セラフィさんの二足のわらじ
晩年の行動から、薬の会社関連と、教団関連を一緒にやっていただろうという予想をしたので、どちらの場所も出しています。
日記自体の本文には曜日を書いていないのですが、ちゃんと7日の中にサイクルがあって、
「この曜日は製薬商会に顔を出す」「この曜日は教団方面に行く」「この日はフリー」とか、曜日ごとに行先を変えていたりします。
普通の人の、一週間のスケジュールとかと同様ですね!(´∀`*)
参考に、ユダヤ歴は日曜日スタートの土曜日ラストだそうですが…日記を読むと、大体スケジュールがわかります。笑
③黒き病
実はあまり作中に出す気はなかったものの、その時代周辺の出来事をいろいろ調べていて、計算をしていくと、
どうにもこうにも、このセラフィさんの晩年というのは、ペスト(黒死病)が流行していたころのようです。
最初はその時代の事件の一つとして、さらっと触れる程度にしようかと思ったけど、
仮にも、薬を作ってた人がこれを見過ごすかなぁ??……と思うと、どうにもそうは思えなかったので、話に絡めてくることになりました。
最終的に書きつづけていくと、これが何だか、むちゃくちゃ話に食い込んできたので、
あれあれあれ…??っていう感じでした
セラフィさんがいたプラハ…というか当時のボヘミア?周辺では、流行が遅かったらしいですが……
④イングランド行き
「セラフィさんは最後にイギリス方面に海を渡って行った」ということを聞いていましたが、
イギリスに行く理由もなんとなくその流れで出来てしまった感じで、書いていてこれにはびっくりしたところ。
ペストの感染は、南の地方からだったそうです。
北側は割と遅め&少な目ということで、じゃあまだ大丈夫そうな、北から行こうぜ!みたいな話になり、
それで最後はイングランドだぜ!!とか、勝手に日記の登場人物が決め始めてしまいました…。笑
⑤プラハカレル大学
かの大学はちょうどセラフィさんの晩年のころにできたらしいんで、
これは話に出るやろ~~!と思って、教授の先生とか生徒をちょっとだけ出しました
当時のプラハ大学は神学・医学・法学部などがあったみたいです。
医学部の先生に怪しい薬を渡していたかもしれないとかそういう想像です。w
⑥琥珀
各地に派遣していた弟子たちが持ち寄った中にあったおみやげ品。
当時のボヘミア(チェコあたり)のモラヴィアらへんに、琥珀の道と呼ばれる流通経路があったらしいです。
他にも色々あったろうけど、それに目をつけたセラフィさんが、これはちょうどいい土産…ということで……以下略。
琥珀は装飾品に限らず、実験材料や薬としての用途もあったようです。
⑦イヤール月27日の日記のこと
学生さんがやってきて、ペストについて、セラフィさんに色々なことを教えてくれますが、
この学生さんの最後の忠告(日記では伏せている)というのは、
「ユダヤ人だということを知られてはいけない」ということです。
黒死病の流行の最中には、ユダヤ人に対する悪意ある噂が立ち、そのせいで「ユダヤ人である」ということだけで殺されてしまうことがあったようで……
一体何があるとばれてしまうのか……!?言葉や名前なのかな??と思いましたが…
そのため、たびたびセラフィさんはこのことを隠して話をしています。
最終的に、旅の同行者を選定するときに、ユダヤ系の人をあいまいな理由をつけてわざと外しています。
(セラフィさんの周りにはチェコ系の人とユダヤ系の人が混在している)
自分自身がユダヤ人のルーツがある、というのがネックだったろうし、ちょっと恐れているとこもあったろうけど、
多分ばれない自信があったのかな?偽名使うだろうし…??
一応、家の宗教は抜けているし?(どんなや)
まあその前にお亡くなりになってしまったんでなんともわからないけど!
⑧セラフィさん、実家に帰る
日記をかきはじめたころにはまっったく!!!そんな予定はなかったのですが、
なぜかセラフィさん、最終的に、実家に帰るターンを入れることになりました
旅の協力者→実家(金持ち)に頼もうかな?という流れがなぜか自然にできてしまって、
そしたらあっちが手紙で、帰ってこいとか言ってくるし…(いや私がそう書いてるんだけどw)
ちょいちょい昔の話を日記の中にちりばめてあったので、
最後の最後にフラグ回収というか、実家との確執を乗り越える場面が出来たのが不思議でした。
旅を通して奥さんともなんだか距離が近づいたり、弟子は育つし、実家との蟠りがちょっと溶けたり、
全部がどうやら、ハッピーエンドに向かっていくような流れが自然と出来ていたんですよね。
図らずも「悔いはない」状態になってしまったのがフラグだったのかと思います。(怖)
⑨プレゼント
日記の、本当に一番序盤で、
弟子のひとりが「奥さんにプレゼントをあげたらどうか」と、かる~く提案してきますが……
最初って本当に手さぐりというか……それらしい日常会話、ありそうな会話を想像していくことから始まるので、
その会話も当初、そんなに重要視していませんでした。(だいたい、この弟子がちょっと軽口をたたくキャラクターかな、という紹介くらい)
が!!
だけどもそれが最後の最後、一番最後まで引っ張る話になってしまったというね…!!
何が起こるかわからないものだな…!!
一世一代の、セラフィさんが勇気をだしたシーンがあんなかんじに…笑
とっても地味なプレゼントシーンというか、何をいってんだこの人?汗
みたいな告白になったのは、セラフィさんなのでしょうがないと思ってくださいw
(でも、バックハグキメたんだよね??wwwニヤニヤと、ことあるごとに心の中で突っ込んでいましたが……。w←そして怒られるw)
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ざっというとこんな感じでしょうか…
もうちょっと細かくみていくとあるかもだけど、とりあえずの思いついたところで。
読了後の方に、ちょっとでも楽しんでいただけたら嬉しいです!
弟子たちの紹介とかもしたほうがいいのかと思いますけど…どうかなw
実は今、ちょっとした補足というかおまけで、弟子の一人の視点で書いた物語を作っています。
本編のセラフィさん視点で書ききれなかったところの話で
短い物だけど、形式が書きなれてないので、ちょっといつ完成するか全然わからないんですが、
またお披露目できる時があったら、よかったらみてやってください!
思いついたらぼちぼち追記します!