クレーム対応の専門家だからできる心理カウンセリングがあります。

クレーム心理カウンセラーの藍色シアンです。

前回、あの生活から抜け出せた原因をこう書きました。

 自分は被害者なんだと冷静に考えられる環境の変化があった。
 僕の中にある共依存に気がつけた。
 復讐より自分の幸せを優先しようという意識が生まれた。



モラル・ハラスメントを受けている。
クレーム恐怖症になってしまっている。

そんな時って
自分が「被害者」であることを
自分で認めてない時かもしれません。

ただ「被害者である}ことと
自分から「被害者になる」ことは
違います。

「被害者」であることに気づく
それは大切な事です。

でも「被害者」になることには
目的がある場合が多い。
それは大概は何かをコントロールする為です。


そのモラハラ夫婦が、
自分たちの言動は
おかしいのかもしれない。

それに気が付きだしたのは、
数人が、一度にではなかったけれど
その生活から離れていったことも
大きな影響を与えていたんです。

しかも、その離れ方は
穏やかにというよりは
突然今日この生活をやめて
この部屋を出ていきます
というようなもの。

話し合いをしてとか
離れることにみんな同意して、
なんてものじゃなかったんです。

つまり、離れていった人はみんな
あの「話し合い」に恐怖を持っていた
ってことだったんですね

言葉でいくら伝えたって
わからない、もう行動しか無い
しかも、離れることが事前にバレたら
出ていくことを阻止されるかもしれない
そんな恐怖心があったんだと思います。

そして、突然でていく仲間たち
それをみて、まだ生活を続けている
僕たちは、こう思ってました。

恩知らず
卑怯者
弱虫
現実をみていない
新しい生活からの脱落者


いやいや
今思えば、勇気を持って行動し
そのおかしな生活から抜けだした
勇気ある人だと思うんだけど
当時はそう思えないくらい
僕の心はおかしくなっていたんですね

もちろん、自分でこう思うということは
自分がもしここから出るときには
同じように思われてしまう

嫌われる
卑下される
無能、先見性がないと思われる


そう思われることが嫌だ
それが、その生活から出ることを
抑制していた、それありますね
何重にもなっている罠のようなもの。

そして、僕もついに
この生活から抜けだそうという
決意をすることになります。

そのきっかけは、その夫婦の態度が
軟化してきたことで
今まで自分が悪かったから
という意識から、そうじゃないんだ
ということに気がつき始めた

ここで、僕は
普通では考えられない
「被害者」であったことに
気がつくことが出来たんです。

そして次に僕は
意識的に「被害者」になり
加害者の言動を責める気持ちを
持ち始めたんです。

目的は、ここから出ることを
阻止される、そのことを防ぐためです。

そうやって、自分のことを
客観的に見られるようになったとき
わきおこった疑問があったんです。

「どうしてあんなに我慢してきたんだろう」

そこにはいろんな答えがあったけれど、
それは全部「共依存」というものに
繋がっている感じがしました。

自分は彼らに「選ばれた」人だ。
他の仲間より、出来る人間だと認めてほしい。
最先端の生活をしているんだ。
この生活のお陰で都心の一等地に住めている。
他の人も羨むような生活をしている。

すべて、自分に価値がないという心、
無価値観が生み出す、幻想でしたね。
そして、それにどっぷりはまっている自分
どんなひどい事をやられていても
それがひどい事と思うことも出来ない。

こんなに自分はおかしかったんだ。
あの生活から抜けだした仲間がおかしいと
思ってきたけれど、あの生活を続けてきた
自分が実はおかしかったんだ。

そう思えたとき、この心理から抜けだそうと
思ったんですね。

自分の「被害者である」ことを
知ろうとはしなかった心理。

これが、あの生活を続けてしまった
自分の内にある大きな原因だったんです。

だから、何度も言うように
あの生活はきっかけでしかなかった。
自分の心理が、そのきっかけを利用して、
自分を苦しめていたということなんです。

そしてここで、3つのうちの最後の決断を
することができました。

復讐より自分の幸せを優先しようという意識が生まれた。

「被害者であること」に気づく、
そして、そのきっかけはあの夫婦かも
しれないけれど、それを原因として
結果を生み出した、その結果への責任は
僕にあるということ。

これがあったことで、
僕は「被害者になる」ことを
やめることができたんです。

被害者になり、被害者であるから
加害者を責める権利を持っている
そうやって、自分の中に
復讐することへのの正当性を
作ってしまい、その復讐に執着する。

そのことより
今は自分の共依存から抜け出し
相手を不幸せにする欲望より
自分を幸せにするという欲求の方を
選択することができた。

きっと復讐に燃えていたら
未だに僕は自分を幸せにすることは
できなかったでしょうね。

なぜなら、その間は僕はずっと
自分を「被害者にし続ける」必要が
あるからです。

「被害者になる」ことを手放す
これができたのは、そのつらい時期に
ずっと学んできた心理学や心理療法のお陰。
そして自分の内側を見つめるという
そんな習慣がとても役に立ったと
思っています。

自分が被害者なんだということを知る
それができれば、クレーム対応やモラハラの
解決の糸口を見つけることが出来ます。

でも「被害者になり続ける」ことは、
問題を発展させ、さらに別の問題に
進めてしまうことになるかもしれないですね。

ずっと長い話にお付き合いいただいて
ありがとうございました。

こうやって書かせてもらって
自分の中にもいくつもの再発見がありました。

なので、ついつい力が入ってしまい
長くなってしまったようです。

でも、この経験談と心理的変化をお話しすることで
読んでいただいた方が何かを発見できる
そんなきっかけになれたのかなとも思っています。

本当にありがとうございました!