わんわんパトロール、独居高齢者に気配り | トピックス

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京都新聞 【 2016年06月11日 11時12分 】

京都府長岡京市奥海印寺谷田地区の
住民が、犬の散歩中に
独居のお年寄り宅を見回る
「わんわんパトロール隊」を結成し、
孤立防止に努めている。昨年には、
自宅で倒れていた高齢者を
犬が発見するお手柄もあった。
発足から6年、
高齢住民への気配りに対して、
市老人クラブ連合会(市老連)が
隊の活動を高く評価している。



犬の散歩をしながら高齢者の見守りや不審者をチェックする
衣川隊長(左)たち=長岡京市奥海印寺谷田


 同パトロール隊は、
地域で散見された高齢者の孤独死や
窃盗被害、犬のふん害などをなくそうと
2010年9月に結成。
犬を飼っている住民に入隊してもらい、
散歩中に独居老人宅の前を通る時、
ポストに新聞や郵便物がたまっていないか
などを確認してもらう。
不審者のチェックやごみ拾いを行うほか、
専門の講師を招いて犬のしつけ教室も
定期的に開催している。

 当初は30世帯で発足し、
現在は25世帯ほどが参加している。
新たに犬を飼い始めた世帯もあり、
入隊を促している。

 昨年1月の夜には1人暮らしの
高齢女性が自宅玄関で転び、
出血状態で倒れているのを巡回中の
隊員の飼い犬が知らせ、
隊員が119番で救助した。
隊長の衣川幸夫さん(77)は
「寒い日だったので気づかなければ
凍死していたかもしれない」と振り返る。

 また、犬の散歩中にふんを片付けない
飼い主に注意したり、
不法投棄されたごみを見つけて
整理したりした事例もある。

 市老連は、高齢者の見守り活動を評価し
、全国老人クラブ連合会が各地の熱心な
活動に贈る「活動賞」にこのほど推薦した。
衣川さんは「光栄なこと。隊員を増やし、
これからも高齢者の見守りと
地域の安全確保に努めたい」と、
意欲を見せる。