【空蝉20-1】火近う灯したり
【古文】
火近う灯したり。母屋の中柱に側める人やわが心かくると、まづ目とどめたまへば、濃き綾の単衣襲なめり。
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【源氏物語イラスト訳】
火近う灯したり。
母屋の中柱に側める人やわが心かくると、
訳)母屋の中の柱の所で横を向いている人が私が心を掛ける人かと、
まづ目とどめたまへば、
訳)まっさきに注目なさると、
訳)濃い綾織物の単襲(ひとえがさね)であるようだ。
【古文】
火近う灯したり。母屋の中柱に側める人やわが心かくると、まづ目とどめたまへば、濃き綾の単襲なめり。
【訳】
灯火が近くにともしてある。母屋の中の柱の所で横を向いている人が私が心を掛ける人かと、まっさきに注目なさると、濃い綾織物の単襲(ひとえがさね)であるようだ。
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■【火】
■【近う】
■【灯(とも)す】
■【たり】
■【母屋(もや)】
■【の】
■【中柱(なかばしら)】
■【に】
■【側(そば)む】
■【―eる】
■【人】
■【や】
■【わ(我)】
■【が】
■【心】
■【かくる】
※【掛く】
■【と】
■【まづ】
■【目とどむ】
■【たまふ】
■【ば】
■【濃き】
※【濃(こ)し】
■【綾(あや)】
■【の】
■【単襲(ひとへがさね)】
■【なめり】
※【な】
※【めり】
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☆本日の『源氏物語』☆
光源氏ののぞき見た母屋の様子が語られます。
ヽ(゚◇゚ )ノ!
「めり」は、視覚的に推定する助動詞☆
遠目で見て、綾織りの単襲に見えるってこと。
単襲(ひとえがさね)は、女性が夏に上着の下に来た衣服です。
(;゚;∀;゚;)