【帚木280-2】「両つの途」とは☆
受験勉強がんばてますか?
あいです
今回は「両つの途」について☆
では、一気に説明していきましょう!!
ε=ε=ε= ヾ(*~▽~)ノ
↓今回の源氏物語↓
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「…親聞きつけて、盃持て出でて、『わが両つの途歌ふを聴け』、聞こえごちはべりしかど、…」
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【源氏物語~これまでのあらすじ】
桐壺帝の御子である光源氏は、輝くように美しく、帝の寵児であったにもかかわらず、亡母の身分の低さにより賜姓「源氏」として臣下に降格します。五月雨が続くある夜、宮中の宿直所で、光源氏は義兄で親友の頭中将と、女性論の話になり、そこに友人の左馬頭、藤式部丞が加わって、さらに話は盛り上がります(雨夜の品定め)。左馬頭の2人の妻の話、頭中将の失踪した愛人の話が語られ、式部丞は昔つき合った才気煥発な女性の話をします。
藤式部丞の交際しはじめた女性は、
賢く、漢学の才をひけらかした女でした。。。
しかも、そのお父ちゃんは……
∑(゚Д゚)
…娘は、その血を受け継いだに違いないのですが、
…なかなか、結婚するには、相手に釣り合いが取れなさそうですね。(;゚;∀;゚;)
そんな彼女でしたから、藤式部丞も、
すぐにうち解けた仲になったわけではなかったのですが、
このお父ちゃん!
すっかりその気で、祝い盃なんか、交わしちゃったりしていますね~;
ヽ(*'0'*)ツ
先日、某国公立医大に行った娘さんのお母さんから、
「娘に誰かいい人見つけて~~」
と相談を受けたのですが、
(いきなり話トビトビ;;)
男以上の肩書きや才能があると、
女の親は、心配するもんなんですねー!
で、話を戻して、この父親。
さすが文章博士!!!
極めつけは、漢詩なんか謡いかけてきましたよ!
(`・д´・ ;)
娘さんが漢学の才をひけらかすのは、
親譲りだったのね!
!(´Д`;)
ところで、その漢詩文の内容ですが、
『白氏文集』「秦中吟(じんちゅうぎん)十首」の中の、「議婚(婚を議す)」という一句だそうです。
白居易(白楽天)
…中唐の詩人(772~846年)。多作・多彩な詩人であり、詩文集『白氏文集』は、日本文学にも大きな影響を与えた。
(※wikipedia[白居易」 より)
◇「議婚」の全文については、wikipedia 「秦中吟」に掲載されていましたので、またご覧になってください。
最後の八句はこうなっています。
四座且勿飲
四座(しざ)且(しばら)く飲む勿(な)かれ
聴我歌両途
我が両(ふた)つの途(みち)を歌ふを聴け
富家女易嫁富家の女(むすめ)は嫁(か)し易く
嫁早軽其夫
嫁すること早きも其の夫を軽んず
貧家女難嫁貧家の女は嫁し難く
嫁晚孝于姑
嫁すること晩(おそ)きも姑(しゅうとめ)に孝なり
聞君欲娶婦聞く君 婦(よめ)を娶らんと欲すと
娶婦意何如
婦を娶る意は何如(いかん)
両途(りょうと・ふたつのみち)とは、
富家女易嫁 嫁早軽其夫
貧家女難嫁 嫁晚孝于姑
手元にある古語辞典で「二つの道」を引くと、
【二つの道】
①貧家の女性と富家の女性の行為。
②忠と孝の道
とあります。
明らかに、この白楽天の一句が、日本に浸透していたかがうかがえます。w川・o・川w
お父ちゃん(文章博士)、
この詩句をあえて謡いかけてくるってコトは、
自分の家は貧しいけれど、姑に孝行するであろう良き娘がいるんだよ!
と、言いたいワケですね!!!
(`・д´・ ;)
でも………
明らかに彼女は、夫を軽んずるタイプに見えるんですが。
(;゚;∀;゚;)
◇白楽天「長恨歌」の解釈についてはこちらの記事もご参照下さい。
ご意見・ご指摘等があれば、コメントお願いします。
では次回の講釈もおたのしみに☆
(o^-')b
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あいでした