【帚木168-2】「ましかば」から読み取れる心情
勉強がんばってますかあいです。
この【イラスト解釈】は、文法や解釈、古典常識などを解説しています。
【イラスト訳】から6時間ぐらい空けて読んでね♪
↓今日の源氏物語はコレ↓
ーーーーーーーーーーーーーー
「…もの怨じをいたくしはべりしかば、心づきなく、いとかからで、おいらかならましかばと思ひつつ、…」
ーーーーーーーーーーーーーー
【源氏物語~これまでのあらすじ】
桐壺帝の御子である光源氏は、臣下に降格してからも継母である藤壺宮を忘れられないでいました。五月雨が続くある夜、宮中の宿直所で、光源氏は義兄で親友の頭中将と、女性論の話になり、そこに友人の左馬頭、藤式部丞が加わって、さらに話は盛り上がります(雨夜の品定め)。左馬頭が具体的な女性体験談を語り出します。たいしたこともない容貌の女性が、すごく嫉妬深い女で…。
今日は、「ましかば」の心情について☆
ではいってみよ~~っと♪
ーーーーーーーーーーーーーーー
「いとかからで、おいらかならましかばと思ひつつ」とはどういう気持ちか。60字以内で説明せよ。
「ましかば」という言葉を見ただけで、
古文を勉強してるあなたなら、すぐにピンとくるはずですよね♪
(o^-')b
【反実仮想】
( A ) ましかば、( B ) まし
(訳)
…(A)であったとしたら、(B)だろうに
(実際)
…(A)ではないので、(B)ではない
この、はじめの「ましかば」だけが記述してあり、
あとの部分は省略してある形ですよね。
「もっと分かるように説明してくれたら…」
「あの先生が古文の担当だったらなぁ…」
こういう言い方、今の私たちでもよくします。
「…そしたら、もっと古文の成績が上がるはずなのに」
実際には、そうではないことに対して、
無いものねだりをしているんですね!
要するに、グチです☆
(;゚;∀;゚;)!
「いとかからで、おいらかならましかば」
訳「まったくこんなふうではなくて、穏やかであったならば」
若かりし頃の左馬頭は、
この嫉妬深い女に対して、
「心づきなし(=気にくわない)」と思っています。
もし、こんなに嫉妬深くはなくて、
「おいらか(=おっとり)」な性格であったらならば…
↓↓
おいらかならましかば、( B )まし。
訳)穏やかであったならば (B)だろうに。
〔実際には穏やかではないので、(B)ではない〕
↓↓
「心づきなし」(=気にくわない)
…ということは、
〔B〕に入るのは、
反実仮想から読み取れる心情は、
Bの部分を念頭に置き、実際にはどうであるのかを類推して、
字数に応じて言葉を選んでまとめていくとよいですね♪
(o^-')b
【解答例】
通いの女性が穏やかな性格であったなら、気持ちが離れないでいられたのに、実際にはひどく嫉妬深くて気に入らないと嘆く気持ち。
(60字)
あいでした