【桐壺137-③】「わりなし」の文脈判断☆
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■【すべて】
■【さぶらふ】
■【限り】
■【男女(をのこをんな)】
■【わりなし】
■【わざ】
■【~かな】
■【言ひ合はす】
■【~つつ】
■【嘆く】
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今日は「わりなし」についてです。
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「わりなし」は、「ことわり(理)なし」という語の省略語です。
省略語は、今でもよく使われますよね;;
「うざったい」→「ウザい」とか;;
(;゚;∀;゚;)
「わりなし」という語は、流行語とは違って、古語としてずっと浸透していきます。
【わりなし】
①道理がたたない、訳が分からない
②どうしようもなく辛い、耐え難く苦しい
③強引である、無理である
④はなはだしい、どうしようもない
全体的にマイナスイメージの語であって、
「理(=道理)」に合わないことが基本の意です。
だから、今回の文では、
男女、「いとわりなきわざかな」と言ひ合はせつつ嘆く。
「わりなし」は、
②どうしようもなく辛い、耐え難く苦しい
という意にも捉えられますが、
「わりなし」を、「理なし」という語源のマイナスイメージに忠実に訳出することが、今回の直後の文脈につながっていきます。
④はなはだしい、どうしようもない
このように、「わりなし」他、多くの文脈判断を要する古文単語 は、直前だけでなく、直後の文脈とも絡んできます;;
古文単語の文脈判断は、
■古文単語の語源のイメージ
■直前・直後の文脈の内容、イメージ
をきちんととらえよう!
このブログでは、順番に古文解釈をしていくので、
直後の文脈解釈の読解が弱くなってしまいがちですが、
後日、アメンバー記事にて詳しく極意をご説明しますね♪
■【すべて】…総じて
■【さぶらふ】…お仕えする
■【限り】…全部
■【男女(をのこをんな)】…男も女も
■【わりなし】…どうしようもない
■【わざ】…こと
■【~かな】…~なあ
■【言ひ合はす】…共感を持って語り合う
■【~つつ】…しきりに~しては
■【嘆く】…嘆息する
【古文】
すべて、近うさぶらふ限りは、男女、「いとわりなきわざかな」と言ひ合はせつつ嘆く。
最後に、今回出てきた古文単語を、原文の中で訳出できるか確認しておきましょう!
まだ難しいようなら、イラスト訳から復習してくださいね♪
あいでした