【桐壺90-①】暮れ惑ふ心の闇も堪へがたき…
【原文】
「暮れまどふ心の闇も堪へがたき片端をだに、はるくばかりに聞こえまほしうはべるを、私にも心のどかにまかでたまへ。
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「暮れまどふ心の闇も堪へがたき片端をだに、
訳)「子を失った親心の悲しみの闇に途方に暮れるその一部だけでも、
はるくばかりに聞こえまほしうはべるを、
訳)晴らすぐらいに申し上げたくございますので、
私にも心のどかに まかでたまへ。
訳)私的にでもゆっくりと お出ましください。
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【原文】
「暮れまどふ心の闇も堪へがたき片端をだに、はるくばかりに聞こえまほしうはべるを、私にも心のどかに まかでたまへ。
【口語訳】
「子を失った親心の悲しみの闇に途方に暮れるその一部だけでも、晴らすぐらいに申し上げたくございますので、私的にでもゆっくりと お出ましください。
※(古歌)
人の親の心は闇にあらねども子を思ふ道に惑ひぬるかな
(「後撰和歌集」雑1-1102 藤原兼輔)
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暮れ惑ふ…
更衣ママの気持ち…
急いで帰ってしまわれる帝の勅使を、
もう少し、お話相手にしていらしたいのでしょうね…
そんな更衣ママの気持ちをくみながら…
今宵はお休みなさいませ
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■暮れまどふ
■だに
■はるく(晴るく)
■ばかり
■聞こゆ
■まほし
■はべり
■私(わたくし)
■心のどか
■まかづ
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