【桐壺63-③】乳母(めのと)☆
おかえりなさいあいです。
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■【一の宮】
■【たてまつる】
■【せたまふ】
■【若宮】
■【のみ】
■【乳母(めのと)】
■【つつ】
■【女房】
■【聞こし召す】
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今日は、「乳母」についてです。
【乳母(めのと)】
…母代わりになって、子どもに乳を飲ませ、育児の世話をする女
要するに、今でいう乳母(うば)係と同じ意味ですね。
ただ、古典の場合は、意味合いが深いので、
ちょっと補足説明しておきますね(*^_^*)
「乳母(めのと)」というのは、
確かに役割は現在の乳母と同等なのですが、
古典の世界のお姫様は、
給仕や洗濯、子育てといった雑事は
「卑」という扱いでした。
今では、良妻賢母、女性の鏡ですけどね^^;
そこで、「乳母」という職業も、必用不可欠だったのです。
子どもに乳を飲ませる、ということは、お乳が出なくちゃ話になりませんよね。
つまり、産前・産後の女性が、「乳母」となるわけです。
もちろん、子どもの成長後も、ずっとお世話係として、乳母の役割を引き継ぐので、物語に出てくる「乳母」は、けっこう年配の人も多いわけですけどね。
何が言いたいかというと、
「乳母」がいるってことは、つまり、
「乳兄弟」がいるってことなのです。
『源氏物語』では、光源氏の乳兄弟である男性が、今後何度も登場します。
この機会に、ぜひその事についても、心に留めおいてくださいね♪
※ちなみに、乳母は、養育係の男という意で使われることもあります。
その場合は注釈が載ってると思いますので、混乱しないように(o^-')b
あいでした
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■【一の宮】…帝の第一皇子(弘徽殿女御の子)
■【たてまつる】…~申し上げる
■【せたまふ】…①~させなさる ②~あそばす
■【若宮】…第二皇子(桐壺更衣の子)
■【のみ】…~だけ
■【乳母(めのと)】…乳母、養育係
■【つつ】…しきりに~して
■【女房】…身分の高い人に使える女性、女官
■【聞こし召す】…お聞きになる(「聞く」の尊敬)
【原文】
一の宮を見たてまつら せたまふにも、若宮の御恋しさのみ思ほし出でつつ、親しき女房、御乳母などを遣はしつつ、ありさまを聞こし召す。
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あいでした