【桐壺57-②】解釈~客観視
おはようございます
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【原文】
もの思ひ知りたまふは、様、容貌などのめでたかりしこと、心ばせのなだらかにめやすく、憎みがたかりしことなど、今ぞ思し出づる。
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今日は、「客観的な故桐壺更衣」のお話です☆
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【これまでのあらすじ】
いつの時代でしたか、多くの妃がはべる中、桐壺更衣ばかりが帝に愛されておりました。多くの方々の反感の中、とうとう桐壺は、幼い源氏を遺して亡くなってしまいます。亡くなっても、帝は桐壺に、女御格の位を追贈するという厚遇ぶりでした…
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もの思ひ知りたまふは、
訳)人の情理を理解なさる方は、
時々、出てきますが…
紫式部の目にかなうような、ものの味方ができる方は、いたようですね。
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様、容貌などのめでたかりしこと、
■「様(さま)」…様子
■「容貌(かたち)」…顔立ち
特に、「かたち」は、よく入試に出題されます。
全体的な女性としての美しさではなく、
顔の容貌のことであるのに着目してくださいね♪
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心ばせのなだらかにめやすく、憎みがたかりしことなど
■「心ばせ」…気立て(プラスイメージ用語です)
■「めやすし(目安し)」…見た目がよい
顔や雰囲気だけでなく、
性格もよく、本当に感じの良い方だったのでしょうね。
だからこそ、多くの方々の反感を、
すべて自分の否として、受け取ってしまったのでしょうか…
酒井法子被告が、
「夫に覚醒剤を勧められたが、決めたのは自分」
そう言って、全面的に否を認める、つつましやかな様子は、
反社会的行動による、世間の非難の目
という意味で、なんだか桐壺更衣に重なってしまいました…
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【原文】
もの思ひ知りたまふは、様、容貌などのめでたかりしこと、心ばせのなだらかにめやすく、憎みがたかりしことなど、今ぞ思し出づる。
【口語訳】
人の情理を理解なさる方は、様子や容貌などが素晴しかったことや、気立てがおだやかで見た目がよく、憎めない人であったことなどを、今ばかりは思い出しなさる。
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■容貌(かたち)
■めでたし
■心ばせ
■なだらかなり
■めやすし
■ぞ~(連体形)
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あいでした