【桐壺25-①】またある時には、え避らぬ馬道の戸を…
【原文】
またある時には、 え避らぬ馬道の戸を鎖しこめ、こなたかなた心を合はせて、はしたなめわづらはせたまふ時も多かり。
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またある時には、え避らぬ馬道の戸を鎖しこめ、
訳)またある時には、どうしても通るのを避けられない馬道の戸を鍵をかけて閉じこめ、
こなた かなた心を合はせて、
訳)こちら側と あちら側とでしめし合わせて、
はしたなめわづらはせ給ふ時も多かり。
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【原文】
またある時には、 え避らぬ馬道の戸を鎖しこめ、こなたかなた心を合はせて、はしたなめ わづらはせたまふ時も多かり。
【口語訳】
またある時には、どうしても通るのを避けられない馬道の戸を鍵をかけて閉じこめ、こちら側とあちら側とでしめし合わせて、きまりの悪い思いをさせて、苦しめなさることも多い。
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毎晩、毎晩…帝の夜のおともに、桐壺更衣が清涼殿へ向かう…
どうすればいい? この想い、どこにぶつければいい???
これが、昔から現在まで、コンコンと続く、いじめの実態です!
物語なら、相手側の気持ちにも、主人公の気持ちにも入って
いけますよね。
こんないじめを、どうすればなくすことができるか…
次の世代を担うあなただからこそ、考えてほしいものです。
どうか、その事に想いを馳せながら…
今宵はお眠りなさいませ
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【今回の重要古語】
■ え……ず(打消)
■ 鎖し籠(こ)む
■ こなた かなた
■ はしたなむ
■ わづらはす
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では いってらっしゃい