ワクチン誘発性線維肉腫 備忘録 | ワタコとショウゾウ

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ヤカラ可愛い綿子とブサ可愛い昌三とヤカラ可愛い三花子の日記

8月1日に綿子が手術をしました。
病名はタイトル通り「ワクチン誘発性線維肉腫」です。
まさか・・・まさか・・・頭をハンマーで殴られたような気分でした。

最初に気付いたのは6月の終わり。
綿子の背中(肩甲骨の間の少し下辺り)に流血があり少し腫れていたので病院に連れて行きました。
綿子はもともと気になると血が出るまで足でカキカキしてしまうことのある子で、流血は正直慣れっこ。
またやっちゃったな~くらいにしか思っていませんでした。
そのときは少し化膿しちゃったみたいなので様子見しましょうということになり、抗生物質を処方されました。

その後、血の出ていたところはかさぶたになり、またかき壊したりを繰り返して2週間ほどでやっと治ってきました。
が、傷が治っても腫れは引かず、ますます大きくなっており、腫れを触ってみたら直径2cmくらいの硬い骨のような状態になっていました。
これはおかしい、次の土曜日にもう一度病院に行かないと・・・と思っているうちにみるみる腫れは大きくなり、5日くらいであっという間に倍の大きさになっていました。

7月19日(土)、6月のおわりに行った病院とは違う病院に行きました。
その時にはすでに4cmくらいのぼっこりとした腫瘤になっており、綿子を見せた瞬間に「悪性良性関係なく切除しましょう」と言われました。
腫瘤の成長速度がものすごく速いので、おそらく悪性であるということを説明され、検査に出している時間が勿体無いということで、7月21日(月)に手術をすることになりました。
ちなみに6月のおわりに3.6kgあった体重が、たったの3週間で3.2kgまで減っていました。
食欲はあり、普通にご飯を食べていたのに・・・。

7月21日(月)、手術のため綿子を病院に連れて行きました。
が、結局手術はできませんでした。
異様な腫瘤はあるものの、とても元気だった綿子。
でも熱は41度近くあり、解熱の点滴を打っても40度よりも下がらなかったそうです。
血液検査でも白血球数が異常値になっていたため麻酔がかけられない状態でした。
普通の子だったら結構グッタリするような数値だったらしいのですが、綿子は見た目はとても元気で食欲もあって・・・。
とにかく薬で体調を整えてから手術ということになり、2種類の抗生物質と胃薬が処方されました。
体重も更に減って3.1kg。
こんな短期間で体重がどんどん減っていくのは、悪性の腫瘤で栄養を全部持っていかれているからかもと言われました。

7月26日(土)、体調が戻ったかどうか検査をしに行きました。
熱は38.8度の平熱まで下がり、白血球数も正常値とまではいかないもののなんとか麻酔を打てる数値になり、手術可能な状態に。
体重の減少もおさまって3.1kgをキープ。
8月1日(金)に手術をすることになりました。

8月1日(金)、手術のため綿子を病院に連れて行きました。
触診で、腫瘤の大きさはそれほど大きくなっていないものの、周りに小さな腫瘤が出来ていると言われ、触ってみると小さな腫瘤(5mm~1cmくらい)が3つありました。
今回は手術できることになったので、麻酔にかかったところまで見届けました。

8月2日(土)、病院に綿子を迎えに行きました。
開口一番、とてもうまく手術できました、と言われました。
一番大きな腫瘤は骨への癒着が心配だったがそれもなくきれいに取れたとのこと。
小さな腫瘤はリンパに向かって伸びていくような感じで形成されており、見た目がまさに「ガン」だったそうです。
その部分に関していうと、悪性だった場合転移の可能性があるとのこと。
検査に出す前のホルマリン漬けの切除部分を見せてもらいました。
結構大きく切除したのがわかりました。
その後、綿子とご対面。
1日前に手術したとは思えないほどの元気さでホッとしました。
実際手術直後、麻酔から覚めた時から相当元気で、ご飯を要求したそうです。
でも背中を見ると15cmに渡る手術跡がとても痛々しく・・・。
傷跡をかかないように、ガーゼの上から包帯を巻き、更にサポーターを着せ、さらにその上から洋服を着せてもらいました。
抗生物質1種類が処方されました。

8月5日(火)、術後経過をみてもらいに病院に行きました。
術後、家では少しグッタリしているものの概ね元気な感じ。
肩甲骨の間に水がたまりやすく、そこがなかなかつかないことが多いそうで、水を抜いてもらいました。
抗生物質と消炎剤が処方されました。

8月9日(土)、一部抜糸をしてもらいに病院に行きました。
一番上と一番下のあたりは傷がしっかり塞がっている感じになり5箇所ほど抜糸。
やはり肩甲骨のところは水がたまってしまったので、また水を抜いてもらいました。
ガーゼがズレやすいので、粘着性の高いテープに変更。
綿子のようなロングの子は取るのが大変なのだけど、しっかり抑えないと傷がくっつかないのでやむなしだそうです。
病理検査の結果が出て、「線維肉腫」と診断されました。
できた場所で判断すると、「ワクチン誘発性線維肉腫」なのはほぼ確定のようです。
再発率のものすごく高い悪性のガンです。
予想通りの結果ながら本当にショックで信じたくない気持ち。
体重は3.2kgになり、徐々に元に戻ってきました。

8月16日(土)、抜糸をしてもらいに病院に行きました。
ほぼきれいについたので、全て抜糸してもらいました。
処方されていたお薬も終了。

8月21日(木)、傷が開いてしまったので綿子を病院に連れて行きました。
といってもほんの一部で1cmくらい。
ひと針だけ縫ってもらい、包帯・洋服・お薬生活復活。
抗生物質が1種処方されました。
体重は3.3kg。増加するのがすごくはやい。
綿子はヨーグルトで薬を飲める子だったのだけど、今回は投薬期間が長すぎてヨーグルトに飽きてしまいました。
後半はちゃおのチュールに混ぜて与えてましたが、これは結構食いつきよいので粉薬の投薬が必要な子におすすめ。

以上が今までの経過です。
ちなみに手術代は12万円で、その他の診察・検査・入院・薬などで7万円くらいかかってます。
まだ通院があるので、おそらくトータルで20万円くらいかかると思います。

そして現在の綿子。
綿子
180cmのケージの上に登れるほど元気です。
基本的には元気で強い子なんだな~と思います。
これからどうなるのかはわかりませんが。

ワクチンについてちょこっと書いておきます。
綿子が受けていたワクチンは「フェロバックス3」です。
2年おきにしようと思っていたので、前回からは1年以上空いています。
昌三や三花子も同じワクチンを打ってます。
手術をしてくれた病院では初めての症例だそうです。
「ワクチン誘発性線維肉腫」を発症する確率は1/1000~1/10000といわれています。