ディスタンス / 7.0 / DISTANCE | ゆるーく映画好きなんす!

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神とか正義とか・・・その名の下に大量虐殺とかしてきてるわけじゃん・・・


『 DISTANCE 』 2001年 日本 132分


脚本・監督・編集 : 是枝裕和

出演 : ARATA、伊勢谷友介、寺島進、夏川結衣、浅野忠信


【満足度】

★★★★★★★☆☆☆(7.0)

面白いっていうタイプの作品ではないけど、そんなに嫌いじゃないかお何を思うかは人それぞれでイイ。


【オススメ度】

★★★★★★☆☆☆☆(6.0)

結構重い・・・特にきよかのエピソードが・・・。軽い気持ちで観るとブルーになるかも・・・


【内容】

カルト教団真理の箱舟が無差別殺人を起こし、その5人の実行犯が教団の手で殺害され、教祖も自殺した事件から3年後の夏。故人の命日に集まった4人の加害者遺族は、遺灰を撒いたとされる山間の湖に手を合わせた。ところが、林道に停めておいた車が盗まれ、彼らはその場に居合わせた元信者である坂田(浅野忠信)の案内で、実行犯たちが潜伏していたロッジで一夜を明かすことになる。そこで、否応なく過去と向き合う5人。予備校の教師をしているきよか(夏川結衣)は、理想の教育を追求しようとして向こう側へ行ってしまった夫・環とのことを。気ままな学生生活を送っている勝(伊勢谷友介)は、兄が出家前日に訪ねて来た時のことを。建設会社に勤める実(寺島進)は、妻が高校時代の後輩・宮村と教団へ行くと告白された日のことを。花屋で働く敦(ARATA)は、夜と昼の間のサイレント・ブルーという時間について語った姉・夕子とのことを。そして、事件直前に脱走した坂田は、4人の遺族に故人たちの最後の様子を、教祖のことを尋ねる敦に彼のことを語って聞かせた。一夜明けて、無事、東京へ戻った5人は、1年後の再会を約束して別れる。だが帰りの電車の中で、坂田は敦に気になる言葉を残していた・・・。goo映画


【感想】

久しぶりの邦画っすグッド!


で、初めての是枝裕和監督作品っす目←『誰も知らない』も『ワンダフルライフ』も観てないんす・・・


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132分ある作品ですけど、"敦と勝が神についての概念を話す2分間のシーン"だけを紹介します。


いつも自分が戦争映画をレビューするときに、ここに踏み込まないといけないって言ってることなんで・・・。


そのシーンの会話を文字におこしておきます。


~2人の会話~


勝:『敦君てさ・・・さっきの神様の話だけどどう思ってんの?』


敦:『神様?・・・神様か。』


勝:『信じる?まずじゃあ信じるか、信じないか?』


敦:『神様は信じないよね。』


勝:『そうなんだ。じゃぁいないんだ。』


敦:『うん、自分の中に神っていうものは存在しない・・・もともと神っていう言葉自体人間が作ったものだと思うし。』


勝:『うん、俺もそう思う。じゃぁその神が、神ってゆうさ、みんなが神って呼んでるものの、という存在のものに代わるものっていうのは心の中にある?』


敦:『は、あるね。』


勝:『それは、でも神だよね。俺に、俺だったらまさに自分の中に神に代わるものは居るんだ。やっぱり・・・。で、ソレは絶対かどうか分からない。その時その時自分の中で信じることっていうのが、それが神に値するものだと思うから。』


敦:『神とかさ・・・正義って言うものがさ・・・やっぱ・・・。やっぱその名の下に、結局、大量虐殺とかしてきてるわけじゃん。自分は、やっぱり、もしね・・・そういう人傷つけたりなんかするんだったら・・・。そういうものを信じるってことでね、人を傷つけたりするんだったらば、何も信じないっていう生き方を選ぶかなとは思う。・・・自分はね。』


~~~


神の名の下に・・・正義の名の下に・・・双方が自らの信じる神や正義の名の下に戦争や紛争は起こる・・・


正義対悪、神対悪魔なんてありえないんだという事実・・・


そこに踏み込まなければ結局何も変わらないのではないのか?


少しだけやけど、そこに触れてる本作は、自分はけっこー好きっす。


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ラストのあまり意味を感じないどんでん返し(?)のようなものと、ちょっと存在しすぎる(揺れ過ぎる)カメラを除けばかなり面白かったっす得意げ


132分もあったとは感じさせないぐらい(多少は感じたけどべーっだ!)よく出来てると思いますグッド!


まぁ、好き嫌いはかなり分かれるかも知れないっすけど、観て損はない作品やと思います!(重いけど・・・)


※またまた画像なしっす・・・