食べて飲んで観て読んだコト+レストラン・カザマ-この愛のために撃て

この愛のために撃て


フレンチ・ノワールは好きなジャンルです。渋い感じがいいですね。

もちろん舞台はフランスなので、街並みの映像を眺められるのも好きなポイントの一つです。本作もパリでのロケということで、楽しみに見に行きました。が、エッフェル塔も凱旋門もノートルダム寺院もセーヌ川も素敵なアパルトンも出て来ません。せいぜい東駅くらいかなー、、、見られるのは狭い裏道の手入れの悪い建物が並ぶ街並み、郊外のそっけのない現代様式のアパート、落書きだらけのメトロの通路などなど。けれども、そんなパリの街並みを疾走する主人公に、ハラハラドキドキ、こぶしを握りしめながら熱中した映画鑑賞となりました。オススメです!


病院の看護助手をしているサミュエルは、正規の看護士を目指して試験勉強にも余念がない真面目な男です。彼には愛する妻ナディアがいて、彼女は妊娠中。家に帰ればべたべた熱々の幸せカップルなんです。

ある日、交通事故で重傷の男が入院してきてサミュエルが担当しますが、深夜に何者かが病室に侵入しあやうく殺されそうになった男を救うことができました。どうやら重大殺人事件に関わっているらしい人物で、警察の護衛も付けられました。その夜、帰宅したサミュエルがその出来事をナディアに話していると、いきなり襲われて気を失いナデイアが誘拐されてしまいました。そして、残された携帯電話から、「入院している男を外に連れ出せ。さもないと妻を殺す。」と脅されたのです。


ただの善良な、格闘技や銃撃のスキルもない男が、一人も味方もなく妻を救うためにパリの街を走る、走る、走る。「この愛のために走れ」という邦題の方がいいのじゃないかというくらい、疾走します。そして、なぜこんなはめになったのか、犯人の目的は、そもそも一番悪いヤツは誰なのか徐々に明らかになり、しかしテンポ良くストーリーは展開し飽きさせません。


少し年配の女性刑事が、疲れた顔ながらも陰影があり魅力的でした。彼女がきっと頼みの綱になると思われたのに、、、おっと!いやいや、たたみかけるように一転二転するストーリー、ネタバレは慎むことにいたしましょう。


とにかくフレンチ・ノワール好きな方なら、満足すること請け合いです。監督のフレッド・カヴァイエは、前作の「すべて彼女のために」がデビュー作ですが、これか大ヒットして、現在上映中のラッセル・クロウ主演「スリーデイズ」がこのリメイク作品ということですね。「すべて彼女のために」も観ようとレンタルショップに立ち寄りましたが、まだDVD発売されてなくてガッカリ(^_^; 早く観たいものです。




創成川公園:割引のあるモーニングショーにチャリで駆けつけたので、映画館を出るとお昼時の良いお天気。ゆったり気分の漂う新しくてきれいな公園風景でした。
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