似たもの夫婦 ←似たもの夫婦


帰り道、横断歩道で信号待ちをしていると、向こう側で一人の男性が「バーイ!またねー!」などと大声で呼びかけながら別れの挨拶をしていた。その相手は、雪山の影になっていてこちらからは見えない。男性は大きく手を振ったり、叫んだりしながら派手に別れを惜しんでいる。そうこうする内に、信号が変わりダンナと自分も道路を渡った。すれ違う男性はまだ楽しかった余韻を残しているのか、満面の笑顔で歩いている。あんなに名残惜しげに別れの挨拶を送っていたのは、どんな相手なのか。よほど可愛い女の子なのか。一目見たい。道路を渡りきったダンナと自分は同時に身体を曲げて、素早く雪山の向こうを覗き込んだ。


「オトコだよー!」

「オトコだな!」

それはオトコだった。

いや、男性が愛しいオトコと別れの挨拶を交わしていたのだとしても、なんの不思議もないことではある。あるいは、その男性は単に感情表現が、普通より豊かなだけに過ぎないのかも知れない。でなければ、男性は役者で、芝居の稽古をしていたのだと考えてもいい。


問題は、ダンナと自分がその相手を見ようと同時に雪山の向こうを覗き込んだコトにある。その下世話な好奇心(^_^; 似たもの夫婦とは我々のことか(笑)


夕食:鉄火巻き、カジカ汁

晩酌:Ch.Plaisance 1997 Bordeaux Sperieurしっかりしたタンニン

反省:もう反省はしてるけど、生きてる限り反省の種はつきまじ。メールの返事、今日も書いてないし。