杞憂な独り言 | フクロウのいる家

杞憂な独り言

ぴぃとちぃ

 鳥の骨が中空だということは多くの人が知っていると思います。 その理由は空を飛ぶのに有利なように軽くする為ですが、他にも中空の骨には秘密が隠れているようです。 地上や地中、水上や水中での移動であれば疲れて運動を止めても特に問題のない事が殆どでが、飛行中に運動を止めてしまうと、その場に留まるどころか落下して命が危険になる事も。 そんな休み無しの運動を可能とするために鳥類には特殊な体の仕組みが備わっています。


サスケとローター


 骨を中空にしたり歯を無くして軽い嘴にするなど軽量化をすると共に、空気袋のような気嚢という肺をサポートする器官があり、心肺機能の強化も行っています。 さらに気嚢は中空の骨にも繋がっていて、血液に溶かして運ぶよりも遥かに効率よく運動に必要な酸素を全身に行き渡らせているのです。


 そして運動をすれば熱が発生しますが、気嚢や中空の骨は熱を逃がすラジエターの役目も果たしています。 このような仕組みのお陰で何千メートルもの高山を飛び越え何千キロもの距離を渡る事も可能なのでした。 ところで酸素を効率よく全身に回せる仕組みは良い事ばかりではありません。


くぅとあお


 鳥は一旦病気になると一気に症状が悪くなり死に至ることが知られていますが、それは菌やウィルスが気嚢や中空の骨を借りて急激に全身を侵してしまうからなのでした。 ですので鳥を飼う場合は日頃からの観察がとても重要で病気の兆候を見逃さないようにしなくてはなりません。 また免疫力が落ちないように食事や環境にも気を配って予防を心がけましょう。


 以上を踏まえて杞憂な独り言を書いてみたいと思います。


 巷には大型インコ(オウム含む)用品に防音ケースというものがあります。 大部分がアクリルなどの透明の樹脂で出来た箱で、ケースを被せておけば大型インコが雄叫びをしてもご近所さんに迷惑がかからないというアイデア商品です。


 また、観葉植物などに使用する事が多い小型のガラス温室に、セキセイやコザクラなどのケージをいくつかまとめて入れて飼育している知人がいます。 その知人によると複数のケージの温調を一緒にできるので効率が良く省エネだと、また臭いが部屋の中に拡散しないので良い等自慢していました。


サスケ


 しかし防音ケースとガラス温室を使用するにあたって共通の心配事が私には有るのです。 鳥を飼っている人なら解ると思いますが、羽や皮膚の古い角質などで鳥は多くの小さなゴミ(埃)を出します。 そんな鳥が狭い空間に入れられ、さらにその中で羽ばたいた場合、ケースや温室の中は粉塵が充満することが明らかです。


 埃が舞う電話ボックスの中に入れられて逃げ場が無い状態をちょっと想像して見て下さい。 あなたはそんな状態を快適だと感じるでしょうか? 羽根や皮膚から発生した物だけでは無く、乾燥した糞や繁殖した細菌も舞うのです(粉塵は目に見えるものばかりではありません)。 ストレスを感じて免疫力が低下するのは当り前で、気がつかないうちに愛鳥の寿命を縮めているかもしれないのです。


 また知人は温室の導入の理由に防臭をあげましたが、彼は温室を検討する前にやるべき事が有りました。 そもそも犬や猫と違ってインコは不快な臭いがしないはずです。 彼が言うように糞が臭っているのならば、腸内の異常発酵などを疑って乳酸菌を与えてみたり、獣医さんと相談して整腸剤などを調剤してもらうべきでした。


 ペットショップは客に渡るまでの短期間である事と、光熱費の点などでメリットの方が大きいと思いますが、個人宅で長期間に渡って狭い温室内で飼育するのは病気の蔓延などデメリットの方が大きいと思います。


ごろの散歩


 どんな種類の動物でも物言わぬ彼らを飼う際には【想像力】が重要だと思うのです。 これが足りないと誤った方向に行きかねません。 その想像力が出来るだけ正確なものになるように知識が必要ですが、豊富な知識が有っても想像力が欠如していると何の役にも立たないでしょう。


 自分たちの利便性ばかり追及するのではなくて、一緒に生活する動物たちの立場になって考えられるようになると、さらにペットとの生活が楽しいものになると思います。


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