江戸時代初期ごろに中国から日本に伝わったとされていたサルスベリの花粉が、京都府宇治市の平等院鳳凰(ほうおう)堂にある阿字(あじ)池に堆積(たいせき)した940年(平安時代中期)ごろの地層から発見された。平等院が24日、発表した。

 通説より600年以上も前から植栽されていたことになり、平等院にある系統が現存する最古のものである可能性が高まった。平等院は「藤原道長、頼通親子が愛でていたかも」と話している。

 この調査や分析にあたったのは、京都府立大の高原光教授(森林科学)。平成21年9月、鳳凰堂の東側にある阿字池で、堆積層(790年以降)の一部を深さ68センチ、直径8センチにわたり採取。各地層に含まれていた花粉の放射性炭素測定や分析などをした結果、940年ごろ以降の地層で、継続的にサルスベリの花粉を検出した。

 サルスベリは中国南部原産の落葉高木で、7~10月に花を咲かせる。文献などから、通説では江戸時代初期ごろに伝わったとされていたが、今回の調査で渡来時期が大幅にさかのぼることになる。

 また、サルスベリの花粉の飛散距離は数百メートル以内であることなどから、阿字池の南側に植栽されているサルスベリが、最古の系統になる可能性もあるとしている。

 京都造形芸術大の仲●(=隆の生の上に一)裕教授(日本庭園史・遺跡整備)は「阿字池には平安時代以前からの堆積土が残されており、当時の環境をうかがい知る貴重な資料。特に、サルスベリが植栽されていたと推定されることは興味深い」と話している。

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