9月17日

 

① 先日、韓国で次期潜水艦「島山安昌浩」が進水した。同艦は韓国で建造された初の3000トン級潜水艦で、弾道ミサイルや巡航ミサイルを撃つ垂直発射管6本を搭載している。韓国紙は、同艦を韓国が独自で設計、建造したと誇らしく報道した。

 文大統領は進水式の祝辞で、「わずか半世紀前までは小銃一本を作ることもできなかったが、われわれは戦闘機、戦車、潜水艦のような先端複合武器体系を直接開発して輸出までできるまで成長した。同艦の進水は大韓民国の責任国防への意志と力量を見せる快挙」と称えた。
 
大統領府は「同艦は韓国の重要な戦略資産」と力説した。韓国紙も「平和は力があってこそ守るころができる」との社説を掲載した。

同じ論法に従えば、核弾道ミサイルは北朝鮮にとって金正恩政権の重要な軍事的資産。国防への意志と力量を見せる快挙であるはずだ。

韓国の誇りである同艦の破棄が文政権不可能である如く、金正恩委員長も非核化の意志はないと判断すべきだろう。


② 明日から南北首脳会談が平壌で始まる。文大統領が本当に南北関係の改善に力を入れたいのであれば、金正恩朝鮮労働党委員長から非核化に向けた実質的な行動を目に見える形で引き出さねばならない。

文大統領が平壌南北首脳会談を控え、「北朝鮮は、現在保有する核兵器、核物質、核施設、核計画を廃棄する段階に進まなければならない」と強調した。

北の非核化の意志を確認した筈の文大統領が今に及んで、こんな催促をするようでは、今回も北朝鮮は非核化の意志をちらつかせ文大統領から最大の譲歩を引き出す結果に終わるだろう。


韓国紙も北の非核化意志に懐疑的になった。
 

文大統領は金正恩に会ってくるたびに「非核化の意志は明確だ」と言うが、どんな風に明確なのかを具体的な説明がない。非核化の核心である申告・検証方法と期限などは全て霧の中だ。申告・検証どころか、金正恩が肉声で「完全な非核化」と発言したことは一度もない。

北朝鮮が言う非核化と韓国が考える非核化が同じなのか疑わしい。非核化合意にはあいまいないくつかの単語しかない。それでも文大統領は北朝鮮の非核化の意志を信じようとぜ善意に縋っている。

アメリカのメデイアは
「文大統領の今回の平壌訪問に次のようなコメントを付けた。

「文大統領は米朝間の非核化交渉の膠着局面を打開しなければいけない挑戦に直面した。米朝間の隔たりを埋める能力が改めて試される。これは大きく落ちた文大統領の支持率を韓国国民に忘れさせるのに役に立つはずだ」。

「4月の最初の南北首脳会談が韓半島(朝鮮半島)の戦争の恐怖を減らし、5月の2回目の南北首脳会談が米朝首脳会談の実現に導いたとすれば、3回目の南北首脳会談は文大統領にとって最も困難な挑戦だ」。

「第3回南北首脳会談を控え、韓国内でも懐疑論が高まっている。今回の首脳会談が米朝非核化交渉の膠着の解消に結びつくのかをめぐり世論は分かれている。文大統領が北朝鮮の核兵器廃棄に関する顕著な進展を引き出すのに失敗すれば、大きな困難に直面する」。

③ 昨日南北首脳会談の先発隊90人が北に向かい、
主要大企業関係者をはじめとする各界各層が網羅された 200人規模の韓国側随行員が続く。

文大統領は野党の代表もこれに加えることに拘ったが拒否された。総国民が文大統領を支持していることを、宣伝する、会談の成果が思わしくない場合の共同責任を野党に負わせるためだろう。

会談は生中継される。中学生まで随行員に加えたのは、メデイアを利用するプロパガンダの目的のためだろう。

韓国の5大企業のトップ、
経済界の有力者17人が含まれた随行員同伴は、非核化議論よりも、経済支援、協力の成果を売り込むためだ。

④ 話題を変える。

日韓の「桜原種論争」に終止符が打たれた。

韓国人は日本の桜「ソメイヨシノ」は、韓国済州島の「王桜」が原種だが、日韓合併時代に日本に持ち去られ、「日本原産」と称していると非難してきた。
しかしこの度、日韓の桜は別種であるとの遺伝子調査成果が公表された。

韓国には「桜を愛でる」伝統がなかった。この習慣が定着したのは日韓合併時代のことだ。現在では各所の桜の名所が盛況を極めて、桜祭りが韓国の代表的な春のイベントとなった。

日帝の支配を目の敵にする反日韓国人には「桜の文化」が定着したことは自尊心を傷つける。従って「ソメイヨシノ」は済州島が原産と称して取り繕ってきた。

韓国人は、アメリカの首都、ワシントンのポトマック河畔に日本が寄贈した見事な並木も済州島産だと自負してきた。

ところで、韓国では日帝時代の日本語、地名、習慣の追放に余念がない。


北東アジア生物多様性研究所のヒョン所長は『韓国国内に庭園樹や街路樹として普及した王桜の大半は済州の王桜でなく日本のソメイヨシノである可能性がある』とし、『日本のソメイヨシノを済州の王桜に変えていかなければいけない』と指摘した。

因みに、韓国の麗水市は桜の名所である。麗水市は日本帝国海軍軍港のあったところで、海軍のシンボルである桜を意図して植樹した。

こういう真相が明らかになってみると、今までの愚かな「からくり」は衝撃であるに違いない。
日本の大旭旗を忌み嫌いながら麗水市の桜を愛でるのは矛盾した行為であるからだ。

韓国紙は、「
ソメイヨシノ済州原産地説」を主張し、伝統でない桜祭りをいかがわしい民族主義で包装する自己欺瞞は終わりにすべき」と偏狭な民族主義を諫めた。。