なにも隠していなかったナクソス島 | エーゲ海島めぐりの旅 LIMANI88

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2012.8.28

どこの島も毎回完全燃焼で、再訪したいという思いなど微塵も残さず去るのですが、ナクソスにはひとつ気がかりを残していました。
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それはアポロン村にあるクーノスという石像。
前回(と言ってももうだいぶ前ですが)なんの下調べもせずナクソスを訪れていた私は、アポロン村まで来ていたにもかかわらず、それを見逃していたのです。

私が持っていたミシュランのハンディガイドブックにその写真はなんとも不思議な感じに写っていました。日常のすぐとなりに、謎の物体がさりげなく横たわっているといった感じなのです。

そこで今回、クーノスも見たいし、アポロン村に滞在してみようかと日本でホテルを調べていると 、ナクソス在住のプロの旅行写真家が主催しているHidden Naxos photo tourなるものが存在し、しかも参加者の評価がすこぶる高かったので、私の滞在中にツアーが催行されるか問い合わせをしていました。

同時に彼が毎年開催しているっぽいワークショップがアポロン村のホテルを利用しているようなので、合わせてホテルのことも聞いてみました。

結局ホテルの方は私の到着が夜で、送迎サービスもないということで、アポロナス泊は断念したのですが、ツアーには参加できることになりました。

お互いメールの返信がのんびりし過ぎていたことと、私がギリシャに着いてからはケチって3Gでの接続をしなかったり、船上でのWi-Fiの電波が悪かったりで、会えるか心配だったのですが、彼が指定した場所で待っていると、中から「ユミコォ~!」と叫んでいる人が乗った車が前を横切り、横道に入って止まりました。
人も多く賑やかな島ですが、東洋人なんていないので、どこにいても目立つのです。

乗用車のレンタカーには写真家のスチュアートさんの他、参加者のノルウェー人の老夫婦が乗っていました。
旦那さんの名前は聞いたことのない未知の発音の名前でしたが二人ともとても感じがいい人でした。
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本日の参加者は計3人。私のリクエストがアポロナスのクーノスで、ノルウェー人の旦那さんのリクエストは大理石の山と大理石の工場だそうで、それ以外に行きたいところがあったら言って、と言われたのですが、お互い特にないようでした。

そこで最初に連れて行ってくれたのがヨーロピアンマネーで作られたというダム。
このダムのお陰でナクソスは水が豊かで、この水はサントリーニまで運んで使われたりしているのだそうです。
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次に訪れたのがかつてドイツ人のコミュニティがあって、今は誰もいなくなった廃墟。
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そしてなんか塔のあるとこ。
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3人とも何となくテンションがあがりません。
今となっては廃墟のところで山を登るのを早々に諦め、下で待機していたおばさんがその時ロバを触ったらしく、「生まれて初めてロバを触ったの!」とはしゃいでくれたのが救いです。

その後アポロナスのビーチのタベルナでお茶をして、
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すぐ裏手の私のリクエスト、クーノスへ。
私の持っている写真では像の横が階段に見えるのですが実際はスロープです。顔も若干のっぺりしているような…。しかしまだそれとわかる段階で見ることができて良かったです。
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その後ナクソスの中心にある村へ移動しランチですが、ここにきてノルウェー人のおじさんのテンションが俄然あがり、この村はかつてダイヤモンドの次に硬い鉱物を産出していたんだと解説を始めました。
なんでもおじさんはノルウェーで採鉱関係の仕事をしているらしく、鉱物に興味津々のようなのです。
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そんなおじさんの鉱物話を聞きながら食べたのがフェタチーズではなく、ヤギとヒツジのミルク半々で作ったチーズののったサラダとジャガイモとグリーンピースとニンジンの煮込みとヤギの肉とヒツジの肉です。
食器以外はすべて自家製とのことでしたがほんとに全部美味しかったです。
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特にナクソスのジャガイモはねっちりした食感で甘みがありすごくおいしいとスチュアートさんに聞いていたのですが、確かにおいしいジャガイモでした。この変わったナクソスポテト、特別な名前はなく、地元の人はただ「ジャガイモ」としか呼ばないのだそうです。
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私たちがついた頃はまだそんなに人がいなかったのですが、帰る頃には満席になっていました。どうやらほとんどの人がここで食事をするためだけにこの村に来るようです。
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そしておじさんお待ちかねの大理石工場。人はいないのですが、機械だけが動いています。
その辺に打ち捨てられているようなサビサビの機械にまで興味津々なおじさんが隅々まで見終わると今度は大理石の山へ。
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かなりの部分を削られてしまった山は痛々しくもありましたが、切断面の滑らかな白が日の光に輝いてとてもキレイ。
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そしてここでは犬小屋も大理石です。
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「時間があったら別のクーノスも見に行こう」と言われていたのですが、気づいたらすでにタウン。「途中で止まって欲しいところがあったらどこでも言って」と言われていたのですが、そんなところは一つもないままツアー終了…。
どうやらナクソスはなにも隠してなどいなかったようでした。
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