今週発売の注目ゲーム 5月4週の再訪 | アドベンチャーゲーム研究処

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アドベンチャーゲーム(AVG・ADV)の旧作から新作まで、レビュー+紹介を主として取り上げるブログ。(更新は不定期)
取り上げる範囲は家庭用のみです。

【今週発売のADV】

STEINS;GATE ダブルパック 特典 箱入りスティックポスター付き
PS3『Steins;Gate』
PS3『Steins;Gate 比翼恋理のだーりん』
販売:5pb. 開発:5pb./NitroPlus

2009年の家庭用アドベンチャーにおけるムーブメント『Steins;Gate』と、
そのファンディスク『比翼恋理のだーりん』のPS3移植版が登場。
それぞれ別売りで『Steins;Gate』は7,140円、『比翼恋理のだーりん』は6,090円、
特別な特典のつくダブルパックは14,000円のフルプライス仕様だが、
内容的にはOP・ED映像以外に変更点はなく、純然たるベタ移植となっている。

既にXBOX360のほかPSP、PC、iOSで展開し廉価版も発売済みな3年前の作品と
昨年発売とはいえファン向けのパッケージをベタ移植でそれぞれ別売りフルプライス、
しかもファンへの売りはダブルパッケージ版の特典…というのは、
別ハード購入者への配慮、『Robotics;Notes』へ向けPS3市場への顔売りというより、
胡麻の油と百姓はなんとやらな「最後の一興行」と見えてしまうのは無理からぬ話ではあるが、
内容自体はここ数年のノベルゲームでは特筆に値するだけに、
未プレイなら初代だけでも…という気持ちも、ないわけではない。
まあ、そもそも他機種でもっと廉価に流通しているだけに、
未プレイ者がいたとしても、このPS3版から入る理由は少なそうだが。

【今週発売の注目ゲーム】

ドラゴンズドグマ(数量限定特典『バイオハザード6』体験版用DLコード同梱)ドラゴンズドグマ(数量限定特典『バイオハザード6』体験版用DLコード同梱)

PS3・XBOX360『ドラゴンズドグマ』
PS3『アイドルマスター「アニメ&G4U!パック VOL.8」』
XBOX360『虫姫さま』
XBOX360『モンスターハンター フロンティア オンライン フォワード.4 プレミアムパッケージ』

今週のメインはHD機向けに発売されるオープンワールドA・RPG『ドラゴンズドグマ』。
ビジュアルやジャンルは『オブリビオン』などに影響された海外ゲームといった印象だが、
カプコンジャパンのスタッフが多く割かれた国産色の強い作品であり、
新規作ながら構想3年、開発2年を要した文字通りの大作であるため、
大作化が進む海外へ後れをとっている国内ゲームにとって内容的にも注目度が高い。
ゲームの特徴は、モンスターなどを「つかむ」ことができる自由度の高いアクション性、
NPCやフレンドと最大4人まで組める(他プレイヤーにキャラクターを貸し出す形)パーティ要素、
全9種類の職業、豊富なクエスト、キャラクターエディット、などがある。
国内雑誌レビューでは全面字幕である点など仕様面での不満が指摘され、
海外レビューは評判も可も不可もない反応、体験版も大きな話題を呼ぶほどでもなく、
大型プロモーションも相まって微妙な雰囲気が漂うが、
これも期待度への裏返しなだけに、結果は出てみなければなんとも言えないか。

うたの☆プリンスさまっ♪Debut (通常版) 特典 ドラマCD「それゆけ☆楽屋ウォッチング」付きサムライ&ドラゴンズ デラックスパッケージ版 Amazon.co.jp限定予約特典 魔獣「UC☆ストームライダー」カード(コンテンツキー付き)&予約特典 武将「風魔小太郎」カード 付き

PSP『エルミナージュ ゴシック ~ウルム・ザキールと闇の儀式~』
PSP『うたの☆プリンスさまっ♪ Debut』
PSP『水月 弐 ~Portable~』
PSP『十三支演義 ~偃月三国伝~』
PSV『サムライ&ドラゴンズ デラックスパッケージ版』

PSPではごっついビジュアルと骨太なゲーム内容で固定客をガシッと掴み続ける
ダンジョンRPG『エルミナージュ』シリーズの新作や、
昨年のこの時期にブレイクをはたした『うたの☆プリンスさまっ♪』の続編などが発売。
PSVでは無料配信中の『サムライ&ドラゴンズ』に値段分の特典をつけたパッケージ版も登場。

『サムライ&ドラゴンズ』は家庭用ではなかったタイプの作品なので、
既にDLで流通している内容よりも、その売れ行きに注目している方も多そうだが、
個人的には固定客を獲得すれば息の長い商売ができる乙女ゲームで
新たな潮流を生んだ『うたの☆プリンスさまっ♪』の正統続編である
『うたの☆プリンスさまっ♪ Debut』がどう受け入れられるかの方が気にならんでもない。

MARIO TENNIS OPEN (マリオテニスオープン)

3DS『マリオテニス オープン』
3DS『G1グランプリ』
3DS『ぼくは航空管制官 エアポートヒーロー3D 羽田 with JAL』
3DS『ハッピー☆アニマル牧場』
3DS『みんなの縁日』

3DSのメインは松岡松岡修造と杉山愛をイメージタレントに起用し、
大型のプロモーションを現在進行形でかけている『マリオテニス オープン』。
定番イメージの強いこのシリーズだが、実はGBA以来7年ぶりの新作で、
磨きのかかったグラフィックス、Miiなど豊富になったプレイキャラクターのほか
初のオンライン対戦、タッチパネルやジャイロ操作への対応、すれちがい通信など、
これまでのシリーズになかった要素も盛り込まれている。
開発は『マリオ』の「テニス」と「ゴルフ」シリーズを手掛けてきたキャメロット。

他は概ね小粒なためドングリ状態はあるが、
雑誌評価が高かった競馬が題材のSLG『G1グランプリ』がひそかに注目度を上げている。
タイトルこそ異なるがDS初期に発売された『馬主ライフゲーム ウィナーズサークル』
と同系列の作品かと思われるが、こちらの評判はバグのおかげで芳しくないのが気がかり。
まあとりあえず、発売元の元気はこれに成功したら探偵ゲームを出そう、いや出してください。

【コメント】
ネタがなければヨゴレ芸でさえもいとわないですが、
ひとつのルールとして嫌いだと思ってるものは大きく取り上げることはしません。

禁断の売上予想、6~7月の乱

初回に「『ダンガンロンパ』→予想:2万本→現実:10万本」など
ド派手な赤っ恥コンボを決め、涙目で「もうやりません」と固く誓ったはずの
売上予想がニュースのネタ切れというアリバイを片手に、まさかの復活。
まあ所詮は素人の楽しいレクリエーションということで。

ルートダブル Before Crime After Days(限定版)
XBOX360『ルートダブル』
販売:イエティ 開発:レジスタ 発売日:2012年6月14日
私的な予想………約1.5万本

infinityシリーズなどで知られる中澤工氏率いるレジスタの手掛けるミステリーノベルゲーム。
質を優先し長期化した開発、作りこまれたシナリオなど内容面が語られ、
長大な体験版配信のように実際に触れてもらう方向での露出も積極的に行っているものの
プロモーションそのものは既存をなぞっているため注目度が上がってきていないので、
このままなら商業的にはルート『インスタントブレイン』、な気もしなくもなし。
という予測で、XBOX360市場の美少女ゲームとしては平均帯より少し上の1.5万本。
恐らく後でPSPあたりへ移植されると思うので、評判次第で合算3~4万本くらいは行ってほしいが。

バクダン★ハンダン(通常版) 予約特典ドラマCD付き
PSP『バクダン★ハンダン』
販売・開発:オトメイト 発売日:2012年6月14日
私的な予想………約1.5万本

他社より一歩遅れた稲船敬二ネタ、世間から三歩遅れた楽しんごの声優起用から、
どこからともなく消費期限切れな雰囲気が漂う『バクダン★ハンダン』も実は6月発売組。
皆さんご存知のとおり「どんな判断だ」で有名な稲船敬二氏が実名で登場し、
主人公は稲船氏の親戚という設定の、トンデモ路線な乙女ゲーム…ではあるのだが、
ミステリー部分は『かまいたちの夜』シリーズの原作者である我孫子武丸氏が監修し、
イラスト・キャラクターデザインは『逆転裁判』でおなじみ岩元辰郎氏が担当するなど、
一般的な乙女ゲームよりも既存のアドベンチャーと関わりがありそうに見えるのが厄介。
ちなみに稲船氏は出演・協力のみでゲーム部分にはほぼノータッチなようなので注意をば。
セールス的には、乙女ゲームの新規作は基本的に0.6~1万本の初動で、あとの伸びは尻すぼみ…
というケースが殆どなので、まあその通りで行けばこちらも1.5万本が最も妥当な数字。

探偵 神宮寺三郎 復讐の輪舞
3DS『探偵 神宮寺三郎 復讐の輪舞』
販売:アークシステムワークス 開発:ワークジャム 発売日:2012年6月28日
私的な予想………約2.7万本

気付けば家庭用の探偵ADVでは唯一の現役選手に戻ってしまった
『探偵 神宮寺三郎』シリーズの最新作であり、初の3DS向け作品。
3D化したグラフィックス、ザッピングシステムの復活、脱出パートの導入など
固定化して久しい「神宮寺三郎」というゲームに新たな要素を取り入れているのが特徴。
引っかかる部分がないと言えば嘘になるが、ハード的に表現力が増したので、
続編へ繋げれれば、よりブラッシュアップされると期待しているのだが…。
流石にDSのADVブーム最盛期に発売した『いにしえの記憶』規模は無理でも、
せめて2作目の『きえないこころ』くらいには…という希望込みで、この数字。

ROBOTICS;NOTES (通常版)ROBOTICS;NOTES (通常版)
PS3・XBOX360『ROBOTICS;NOTES』
販売:5pb. 開発:5pb./NitroPlus 発売日:2012年6月28日
私的な予想………約25万本

『Steins;Gate』に続く、待望の科学シリーズの3作目。
大きな話題を呼んだ作品の次回作とあって最初から注目度は高く、
アニメ化、マンガ化、ラジオ放送など前段階で打てる布石は大量に打っているため
作品の評判のそれとは無関係に恐らくここ数年の家庭用ADVでは最大風速になるかと思われる。
『Steins;Gate』はPSP版がアニメを入口に累計15.6万本を販売しており、
今回は地位を築いたXBOX360に加え、シェアのあるPS3と同時展開なので、
10万本規模のセールスになるのはまず間違いないのだが、
では具体的にはどの程度の数字か。と聞かれると返答するは難しい。
まあ、『Steins;Gate』はPSP・XBOX360を合算すれば25万本周辺なので、そういうことで。

タイムトラベラーズ
3DS・PSP・PSV『タイムトラベラーズ』
販売・開発:レベルファイブ 発売日:2012年7月12日
私的な予想………約15万本

発表より2年、情報公開も毎年開催されるレベルファイブのイベントくらいしかなく、
未だにゲームシステム周りで不明瞭な部分のある『タイムトラベラーズ』も
待ちに待たされたが、ようやく。ようやく今年の7月12日に発売。
周知のとおり、ディレクターのイシイジロウ氏や脚本の北島行徳氏を筆頭に
2008年に発売された『428 ~封鎖された渋谷で~』とスタッフが共通しており、
見方によっては次回作とも取れるような露出を行なっている。

いかんせん、まだ概要を出しただけという段階なので注目度が上がって来ず、
全面3Dなためマルチプラットフォーム化が裏目に出ているような気もしないでもないのが、
近年は失敗が続いているが「やり手」と知られるレベルファイブが販売するだけに、
このまま漠然と情報を小出しにしつつ発売を迎える…というのは流石にない、はず。
ということで現時点での予測は難しいので、ここでの数字も予想というより
『428 ~封鎖された渋谷で~』のWii・PSP・PS3の合算が15万本前後なためで、
根拠としては、それ以上でも以下でもない。

スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園 (超高校級のスーパー限定BOX2)
PSP『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』
販売・開発:スパイク・チュンソフト 発売日:2012年7月26日
私的な予想………約20万本

2009年末に発売され大きな話題を呼んだ『ダンガンロンパ』の続編であり、
このコーナーを開始即KOした張本人。
これ以上傷口を広げたくないので、もう前回の予想の10倍で良いや、ということで。

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今回の赤っ恥候補は、『タイムトラベラーズ』あたりか。
プロデューサーの日野さんが言ってたように「まずは50万本、ゆくゆくは100万本」を売りさばく
広い客層を相手にしたソフトになってもらいたいが、今現在の情報ではなんとも。
数字の予想としては全般的に置きに行っている感が半端ではない
(挙げている目玉のソフトは概ね予測放棄とも取れる)のは
前回のコンプレックス以上のなにかを感じないでもないが、そこはそっとしておこう。




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