雑誌評価で見る、アドベンチャーゲームのメーカーorシリーズ。 | アドベンチャーゲーム研究処

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アドベンチャーゲーム(AVG・ADV)の旧作から新作まで、レビュー+紹介を主として取り上げるブログ。(更新は不定期)
取り上げる範囲は家庭用のみです。

【概要】
解りやすく言えばファミ通のクロスレビューを思い返す企画。
時代性がかなりあるものなので、点数の信憑性については言及しないで欲しい。

【雑誌評価で見る、アドベンチャーゲームのメーカーorシリーズ。】

チュンソフト

『弟切草』 6/6/7/6
『かまいたちの夜』 9/8/8/5
『街』 9/8/8/9
『かまいたちの夜2 監獄島のわらべ歌』 9/9/9/9
『3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!』 9/9/9/8
『かまいたちの夜×3 三日月島の真相』 9/8/8/8
『忌火起草』 9/8/8/8
『428 封鎖された渋谷で』 10/10/10/10
『極限脱出 9時間9人9の扉』 9/8/10/9

みんなのおすすめセレクション 428 ~封鎖された渋谷で~

 『弟切草』『かまいたちの夜』の低得点も有名だろうが、それ以上に有名なのが『428 封鎖された渋谷で』のALL10点。テキストで構成されたアドベンチャーゲームではALL10点という数字は今のところ本作のみだったため、後にPS3&PSPへ移植する際は「伝説のゲーム」と言う煽り文句が踊った。得点配分としては『弟切草』(「3回で飽きた」というコメントが載ってたらしい)のレビューは新ジャンルと言うこともあって慎重な点数だったものの、ヒットしたため『かまいたちの夜』で30点『街』で34点と徐々に点数を上げ、以降は8点以下を頂いたことが一度もない。あと過去作は悉く低評価だった打越鋼太郎が『極限脱出 9時間9人9の扉』が異常とも言えるほど高得点を貰っているのは…いや、ブランドって大切だなぁと。

剣乃(菅野)ゆきひろ


『DESIRE』 不明
『EVE burst error』 8/7/8/7
『この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO』 8/7/7/5
『探偵紳士DASH!』 7/8/7/6
『エクソダスギルティーネオス』 8/7/6/6
『ミステリート 八十神かおるの事件ファイル』 7/8/7/8
『十次元立方体サイファー』 6/5/7/7

この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO

 昔からギャルゲーには厳しいのがファミ通。なんせ『サクラ大戦』や『ときめきメモリアル』の様な有名シリーズ以外は、ファンがどんなに神ゲーと声高々に宣言しても5~7点が普通についちゃう世界(1)なんだから。そんなこともあって反発もあったのか、最近ではストーリー性の高い作品はレビュー対象外(なので昨年話題になった『Steins;Gate』なんかは実はレビューされていない。他にも『あやかしびと』や『アパシー』レビューでの衝突もあったよなぁ。)なんて事態になってたりする。この異常にハードルの高い中でかなり優遇されてるのが剣乃(菅野)ひろゆき系で、『EVE』から『ミステリート』に至るまで、どのソフトも8点を獲得してる。美少女でも恋愛系以外にはそこまで厳しくない、というのもあるがこの得点は立派と言って良いでしょう。ただし07年以降は家庭用で新作を出していないので、今どう評価されるかは不明。

※ 客観的な事実としてエンターブレインが販売した『キスミス』(31点)『アマガミ』(33点)『トゥルーラブストーリー』(32点)など自社製の作品はかなり高い配点だったりする。私は…『トゥルーラブストーリー』については仲間由紀恵の黒歴史なので全てを許す。

infinity 

『すべてがFになる』 8/7/8/7
『NEVER7』 不明 
『EVER17』 7/6/7/6
『Remember11』 7/7/7/7
『12RIVEN』 未掲載

Ever17 -the out of infinity-  [恋愛ゲームセレクション]

 『EVER17』と言えばドリマガの訂正レビュー(あまりにも評判が良かったため、後日レビュアーが最後までプレイしての評価が掲載された話)…ってそんなネタは誰も覚えてないか。そもそもこのシリーズは序盤から中盤が本気で面白くないのが最大の欠点(だから私も好きではない。)なので、数時間程度でレビューされてしまうといわれる雑誌レビューではかなり不利。にしてこの点数なんだから頑張った方なんじゃなかろうか、と言っちゃいけないのだろうか。『すべてがFになる』は厳密にはinfinityではないが、まあついでだ。ついで。

FOG

『久遠の絆』 30点(詳細配点不明)
『風雨来記』 不明
『MISSING PARTS the TANTEI STRIES』 8/6/7/9
『MISSING PARTS 2 the TANTEI STRIES』 不明
『MISSING PARTS 3 the TANTEI STRIES』 不明
『風雨来記2』 8/6/6/5
『雨格子の館 一柳和、最初の受難』 7/8/8/8
『奈落の城 一柳和、2度目の受難』 7/7/7/7 
『夢想灯籠』 6/7/7/6
『氷の墓標 一柳和、3度目の受難』 7/7/7/7

雨格子の館 一柳和、最初の受難 The Best Price(体験版「奈落の城 一柳和、2度目の受難」同梱)

 意外なことに歴代で一番点数が良いのが『雨格子の館』。「完成度が高い」というコメントが踊り、フォグもよっぽど嬉しかったのか、ファミ通殿堂入りのマークをパッケージに印刷していたのも記憶に新しい。『久遠の絆』はやたらギャルゲーに厳しいファミ通のクロスレビューでは30点はかなりの高得点だったため、注目度が上がった…という話を聞いたことがあるのだが、当時の私は全く注目していなかったので定かでない。『MISSING PARTS』についてはリアルタイムで評価を読んだのを記憶(確か2つともに7676とかそんな感じ)しているのだが、肝心の雑誌が見つからなかったので不明とした。

日本一ソフトウェア

『流行り神』 8/8/7/8
『流行り神2』 7/8/8/7
『インフィニットループ 古城が見せた夢』 9/8/8/8
『流行り神3』 8/8/8/7
『ディスガイアインフィニット』 7/7/7/8

流行り神 警視庁怪異事件ファイル (通常版)

 『流行り神』については、まあ当時は王道のアドベンチャーが本気で少なかったことを考慮しておこう。としか言いようがないわけで。むしろ未だに良く解らないのが『インフィニットループ』の評価。個人的には好きな作品(あのアニメーションがな!)だが、いくらなんでもこの得点配分(そして日本一ソフトウェアでは最高得点)は…流石にないと思うぞ。このメーカーについては扱われ方も立ち位置も中途半端すぎてレビューも不安定な気がするのは私だけなのだろうか。

神宮寺三郎シリーズ

『探偵神宮寺三郎 夢の終わりに』 9/8/7/8
『探偵神宮寺三郎 灯火が消えぬ間に』 8/7/8/8
『探偵神宮寺三郎 Innocent Black』 8/8/7/9
『探偵神宮寺三郎 KIND OF BLUE』 7/7/7/7
『探偵神宮寺三郎 白い影の少女』 8/7/8/7
『探偵神宮寺三郎DS いにしえの記憶』 7/8/7/7
『探偵神宮寺三郎DS きえないこころ』 7/8/7/7
『探偵神宮寺三郎DS 伏せられた真実』 7/7/7/6
『探偵神宮寺三郎 灰とダイヤモンド』 8/8/8/8

普及版1,500円シリーズ 探偵 神宮寺三郎 夢の終わりに 普及版

 なんなんだこの7点の安定感は。『灰とダイヤモンド』以外に7点がついていないナンバリングがないぞ。…という突っ込みは、マンネリ感がある意味で売り(って言っちゃうよ、もう。)なこのシリーズでは無意味か。だってシステム的には進歩が完全に停止してるから、レビュー対象とすべき点が固定化され「中途半端に良作」に与えられる7点ぐらいをつけてりゃ誰も文句が出ないんだもの。まあ、これによって微妙に優遇されてる節があるのは間違いないけど。得点については…個人的には『KIND OF BLUE』『伏せられた真実』が低い反面、『灰とダイヤモンド』『いにしえの記憶』が高すぎる気が。あと『夢の終わりに』はSS版のみシルバー殿堂という、アドベンチャーではかなり珍しいケースを体験していたりもする。まあ、長いことやっていればこんなこともある。

任天堂

『アナザーコード 二つの記憶』 9/10/8/8
『ウィッシュルーム 天使の記憶』 9/7/9/8
『アナザーコード;R 記憶の扉』 7/7/7/7
『ラストウィンドウ 真夜中の約束』 9/8/8/7

ラストウィンドウ 真夜中の約束

 CiNGのアドベンチャーシリーズはDSのギミックをふんだんに使用した『アナザーコード』の高得点(DSの新規作では初のプラチナ殿堂ソフトだった)が有名かな。とはいっても、ボリューム不足などpユーザーから指摘されたこともあって続編の『アナザーコード;R』は壮絶な手のひら返しをくらっていたのはあまり知られていないけど。

逆転裁判

『逆転裁判』 8/8/9/7
『逆転裁判2』 8/9/10/8
『逆転裁判3』 9/9/8/9
『逆転裁判4』 9/9/9/9
『逆転検事』 9/9/8/8

ゴースト トリック

 ボリューム面で『1』はシナリオ数の少なさが指摘され、『2』ではボリュームアップが加点対象(BY いーです井出)になったのだが、『2』や『4』ではむしろテキストの長さが気になった私としては「何だかなぁ」と思っちゃうレビュー傾向。とは言えかなりのチャレンジ作(当時の携帯ゲーム機ではオリジナルのミステリーアドベンチャーなんてほぼ皆無だった)にして、初期からこの高得点は英断と言っていい気もする。あの頃はまだ新規には厳しかったしな。今では高得点すぎて弄ってもしゃーないので、弄らない。

EVEシリーズ

『EVE the lost one』 31点(詳細配点不明)
『EVE ZERO』 不明
『EVE The Fatal Attraction』 不明
『EVE burst error Plus』 8/8/7/7
『EVE new generation』 6/6/7/7
『EVE the 1st. burst error』 未掲載

EVE new generation(通常版)

 『EVE the lost one』は『EVE burst error』より点数高いです。点数高いです。大事なことなので二度言いました。打越鋼太郎の脚本する『new generation』については、『EVER17』と言い『Memories off』と言い、『極限脱出』まで本当に得点が低かった…という話題を出したいが為のアレ。

【おまけ】

小島秀夫監督ADV

『スナッチャー』 8/9/8/8
『ポリスノーツ』 8/8/8/8
『ときめきメモリアルドラマシリーズ Vol.1 虹色の青春』 不明
『ときめきメモリアルドラマシリーズ Vol.2 彩のラブソング』 8/8/8/8
『ときめきメモリアルドラマシリーズ Vol.3 旅立ちの詩』 8/8/8/8

SNATCHER 【PCエンジン】

 『スナッチャー』の頃から「映画」「浸れる」という単語がレビューに出てくる辺りは、小島秀夫がカントクたる由縁か。得点については『スナッチャー』が、あのTACOXが8点をつけていたのは印象に残っている。意外と知られていないのは『ときメモドラマシリーズ』が小島作品ということ。学園系ギャルゲーは、はっきり言うと全くと言っていいほど手が出ないタイプなのだがこれについては嫌いではないので、気になった小島ファンやADVファンはレッツプレイだ。

ワープ

『Dの食卓』 8/9/8/7
『リアルサウンド 風のリグレット』 8/6/5/8
『エネミー・ゼロ』 31点(詳細配点不明)
『リアルサウンド 風のリグレット DC版』 7/6/6/6
『Dの食卓2』 32点(詳細配点不明)

Dの食卓2 通常

いや、このネタで落とせという神の啓示があったんで。

【コメント】
昨日は自分なりに反省すべき点が多かったなぁっと。
二日連続で企画やるのは恐らく初。週末企画やるかはかなり怪しい。

(参考 GAME mein、週刊ファミ通)