2008-11-24 00:32:35 posted by adman

SEOに未来はあるのか。

テーマ:マーケティングトレンド
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ウェブマーケティングのコアな分野として、SEO(Search Engine Optimization)というものがある。古くからある概念で、深く考えられたフィールドなのでこの言葉の解釈は多々あるだろうが、SEOサーチエンジンの検索結果(サーチリザルト)のページの表示順の上位に自らのWebサイトが表示されるように工夫すること、を指すのであれば、このSEOに未来はあるのだろうか

ここのところ、SEO業者にとってお客さんの耳には入れたくないニュースが頻発している(しかしちゃんと伝えよう)。特に大きいのは2つ。先日から騒がれているYahoo!検索のタイトル表示のバグ 」問題(バグではないと思うんだが)とGoogleのSearchWikiだ。

※この二つのニュースを耳にしていない広告主の方は、今一度現在のSEO業者の見直しを図ったほうがいい。少なくても紳士ではない。

1つ目のYahoo!のタイトル表示の件を要約すると、Yahoo!検索結果ページに現れるタイトルがTitleタグで指定された記述ではない、ということ。


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■参考:Yahoo!検索のタイトル表示のバグ

http://ameblo.jp/bizinspire/entry-10163748486.html

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Titleタグはその名の通り、ドキュメントのタイトルを定義するタグで、検索結果に出てくるタイトルに反映されるものである。さらにブラウザのウィンドウのタイトルバーに表示され、ステータスバーにも表示され、さらに「お気に入り」や「ブックマーク」に登録する際には、このタイトルがデフォルトの名前として使われる。

それくらいTitleタグに対する施策はSEOの基本中の基本施策であり、それだけインパクトもある重要な施策なのである。それが今きちんと表示されなくなっている。つまりは今、揺らいでいるのだ(この現象は今もなお続いている)。

もう一つのGoogleのSearchWikiはもっとクリティカルだ。こちらは簡単に言えば、ユーザーが自分の検索結果をよりコントロールできるようにするための機能、である。詳細は各種掲載記事に譲るが、Googleアカウントでログインしたユーザーのみですからというような逃げ口上を使ってはいけない。少なくてもこうした流れは加速していくのだから。




正直この2つのニュースは、SEO業者にとって大打撃だろう。またSEOを販売する代理店にとっても打撃は大きいはずだ。代理店にとって、SEOという商品はその他の広告商品と比較として粗利率が高い。普通のメディアバイイングが15~30%程度の代理店マージンで販売している一方で、SEOはそれ以上のマージンを確保できることが多い。もちろん自前で行えば100%。現に好調なウェブ系広告代理店の、その好調の要因の大きなひとつがSEOだったりする。


したがって利益率の低いこの業界においてSEOは売るべき商品なのであるが、上記のような現状を評価してみて、それは正しいことなのか。


冷静に考えてみる。広告主の検索エンジン周りのマーケティング予算、すなわちSEM=SEO+リスティングの予算は、出所が一緒カニバる可能性が非常に高い。たとえばSEM予算が1000万円であれば、300万円をSEOに、700万円をリスティングに、とそういう配分だ。


これをOvertureやAdwordsの立場から考えてみれば、彼らにお金の落ちないSEOは邪魔な存在だ。検索エンジンの精度上昇と、企業のSEO対策は方向性的にも合致しないため、検索エンジン側がSEO業者を擁護する必要はまったくない。広告主に対してはSEOにお金使ってもぜんぜんコントロールできないから、早くOvertureで出稿しなよってなもんだと思う。


もちろんSEOの存在可能性を根底から否定するのではなく、検索エンジンに対して親和性の高い構成でサイトにてこ入れを行う内的施策はこれからも取り組むべきだと思う。しかし、外的施策やリンクの購入などに予算を割く必要はなくなってくるだろう(そもそもこれらの施策を僕は認めないが)。このような状況下の中、SEM予算の配分を広告主側は今一度改めて見直さなければならない


つまりはSEO対策は必要最低限にとどめ、その分リスティング広告に振り分けるのか、サイトのコンテンツなどに力を入れなおすのか、はたまたまったく違う施策にお金を使うのか。代理店側も今一度この点を再考し、提案していくべきだ。


検索エンジンをベースにしたマーケティング活動をSEMというのであれば、この分野は今後も伸びるだろう。一方で検索結果で1位を取る、という意味だけのSEOであるならば、市場規模的にも需要的にも縮小することは否めない。過度な外部リンクの購入などは、ROI的に見てもペイしなくなるだろう。


これからもサーチエンジンはウェブマーケティングというドメインにおいて重要であり続ける(これはダイレクトレスポンスとか、ブランディングとか関係なく)。その中でこのドメインで戦おうとする企業は少なくても、SEO専業とか、リスティング専業とかではありえない。少なくてもSEOリスティングSMOツールコンテンツマネジメントウェブサイト構築・管理・・・そこら辺までを包括的にサービス提供できないと、マーケティング的に正しい提案はできなくなってくるのではないか、と思う今日この頃である。







コメント

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1 ■SEOは…

Serch Engine Marketingじゃないっすよ。。

2 ■同感とお礼。

貴殿のお話、大変参考になりました。私はとある広告主でSEOはSEO業界ナンバーワンを自称する企業に依頼しておりましたが、近年抱えているモヤモヤとしたものが理解できた気がします。まずは週明け、このニュースを教えてくれなかったその企業にクレームですね。ありがとうございます。

3 ■いつもながら

キレ味鋭い論評。まさに、ご指摘の通りと思います。アドマンさんのブログは、業界人必見ですね。

4 ■やったります君

とかに上記共有とかしてる?彼勢いだけ、ぽいからSEOについて教えてあげてね!

5 ■たしかに

アドマンさんのSEO論は毎回勉強になります

6 ■RE:help16様

SEMと言う言葉への執念から謝りました・・・修正完了しました。ありがとうございます。

7 ■RE:名無し様

彼は私の管轄外(というか、別会社の取締役のため)、そこにお任せします(笑)とはいえ、SEO周りを担当している人間は立ち振る舞いを考えていかないといけないと思います。

8 ■RE:まる様

私はSEOを専門にやっているわけではないので、テクニカルな側面は弱いのですが、包括的に市場を見る目は必要だと思っています。

9 ■検索エンジンの進む先

SEO=検索結果順位を上げるという認識が間違っているのだと思います。

SEOだけでなくリスティング広告もどんどん、マージンは減らされていくと思われます。

アドワーズを広めるためには、広告代理店の力も必要だったのでしょうが、浸透してしまえば、余計なコンサルに金を使わずに、広告費にまわすでしょう。

ようは人のふんどしで相撲をとっている形態の事業は今後衰退していくのではないでしょうか。

アドワーズなどがもう少し、社会に浸透すれば、Googleなどからしてみれば、広告代理店自体が邪魔な存在になってくるのではないでしょうか。

10 ■無題

やったりますさんからのブログからきました。アドマンさんの言う、「SEO=サーチエンジンの検索結果(サーチリザルト)のページの表示順の上位に自らのWebサイトが表示されるように工夫すること、を指すのであれば」に含蓄を感じます。

仰るとおり一般認識としてSEOは単なる順位上げ。いくらSEO業者が声だかに叫んだところで、なかなか伝わるものではない。理想論だけでなく、アドマンさんのように冷静に市場を見つめる必要があると、私も思います。


SEOに変わるコトバ開発が必要だと思ってる。コーゾーがなんと言おうとSEO=検索結果の順位上げ施策、というのはWikipediaで「特定の検索エンジンを対象として検索結果でより上位に現れるようにウェブページを書き換えること」と書かれてしまっている以上、一般通念的な認識としてそれは認めるべきで、その状況下でSEOと称したサービス提供をしていくのは難しい(こんな市場環境だし)。というか無駄な労力になる。たとえ正しいメッセージを発していたとしても。

11 ■RE:リアルSEO様

コメントありがとうございます。

>SEO=検索結果順位を上げるという認識が間違っているのだと思います。

ここに関する僕の意見は、記事や随所でコメントさせていただいていますが、「真意」と「民意」の違いにあります。SEOが一般的にどう認知されているかが問題だと、私は考えます。


>SEOだけでなくリスティング広告もどんどん、マージンは減らされていくと思われます。

ここは一部YES、であり、一部Noですね。10年先はわかりませんが、リスティングはパートナーであり、この点OvertureやGoogleだけではまかないきれないところなので。

ただ、テクノロジーが進めばわかりませんけどね。

>ようは人のふんどしで相撲をとっている形態の事業は今後衰退していくのではないでしょうか。

このネット業界ですから人のふんどしで相撲をとりに行く、のも一つの戦略だとは思います。ただ仰るとおり、そこに依存してはいけないでしょうね。

>アドワーズなどがもう少し、社会に浸透すれば、Googleなどからしてみれば、広告代理店自体が邪魔な存在になってくるのではないでしょうか。

ここは最終的にはそうかもしれない、としか言えないでしょうね。ただ一般的に思われているほど代理店の立場が弱くないのが現状なので、堂進んでいくかは引き続きウォッチが必要だと思います。

12 ■RE:SEO業者です様

コメントありがとうゴザイマス。

>仰るとおり一般認識としてSEOは単なる順位上げ。いくらSEO業者が声だかに叫んだところで、なかなか伝わるものではない。理想論だけでなく、アドマンさんのように冷静に市場を見つめる必要があると、私も思います。

僕は結構この点が重要だと思っていて、ここを改善できないと(というか認識しないと)所詮レッドオーシャンで戦う羽目になるのだと思います。

13 ■どうだろう

オーバーチュアなんかのリスティング広告を否定する気は無いが、もっと色んな業種の経営者さんとお話して、勉強された方がいいと思います。それぞれに特化したものがあるから無くならないし、SEOは外部対策も大事だが、現状日本人の七割はヤフーがメインに使われてるので、ヤフー登録、HPのオールド年数、そして対策のメインとなる内部対策と総得点が10日に一度変る順位用事ルールに反映されます。それであげ続けるのはすごいことですし、クリック課金オーバーチュアはサクラのクリッカーのせいで多大な被害をうける場合もあるんで一概にどれも否定はしては駄目ですよ。

14 ■Re:どうだろう

>菊ちゃんさん

すみません、論点が異なるのと「SEO」の否定というよりは現状のSEO(といっても2年前の記事なので現状ではないですが)への「指摘」です。きちんと読んで頂ければわかると思いますが。

また当時と議論は変わりますが、ウェブのトラフィック構造が変わればSEOの相対的価値も下がります。そういう可変な環境に対する対応を・・・という話なのですが。

その他いろいろありますが、そもそも論点がズレているので、ここら辺にしておきます。

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