先日Googleトレンドの日本語版がローンチ したり、Google Analyticsの機能が強化 されたりと、個人マーケターが無料で使うことが出来るツールがGoogleを中心にかなり強化されてきている。
そんな中で先日も紹介したような「Google Marketing」みたいな本、すなわち「無料ツールの使い方」読本は今後需要が増える可能性があり、最近の個人テーマの一つ。
- グーグル・マーケティング!/押切 孝雄
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※このについては氏としても最も主張したい所だということで、自身のブログでも延長議論を展開してくれている。
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■ブランドとは何か? 「AISARE(アイサレ)」モデル 01
http://www.cuttysark.co.jp/blog/?p=537
■ブランドとは何か? 「AISARE(アイサレ)」モデル 02
http://www.cuttysark.co.jp/blog/?p=538
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「AISARE(アイサレ)」という語感からも推察できるとおり、AIDMAやAISASの類型で、この本の著者押切氏が生み出したブランディングのフレームワークである。
氏の主張するを図解すると、下記のようになる。
オレンジ色の枠線で囲んだ「R」「E」が氏として新しく追加している部分となるNewな部分だ。個人的には「AISA」と「RE」の間に概念的レベル・フェーズ・フィールドの違いを感じるのでいまいちしっくり来ないのだが、ユーザーの消費行動をより時間軸で幅広く取り、さらに個人から他者とのかかわりにまで概念・モデルを拡大する、というところでは基本的に同意。
氏はブランドの本質は この「AISARE(アイサレ)」であるとし、iPhoneの事例やGoogleの事例を列挙して説明している。特に強調しているのは「リピーターとエヴァンジェリストの違い」についてだ。
氏は「リピーター」について深く定義付けはしていないものの、エヴァンジェリストについてはある程度定義している。曰く「ブランドを熱心に広める人」であり、エヴァンジェリストは「自分の信じたことを他の人に伝えずにはいられえない」性質を持つ、としている。さらには「自分への利益があるないに関わらず」その伝道行為を行う、と述べている。
そこから、ブランドとは「自分の使用だけで留まることなく、他人にも広めたくなるもの」、そういうエヴァンジェリストがサポートしてくれるようなものがブランドである、と。
確かに今までよりも生活者の他者とのかかわりを取り入れており、その点でユニークであり面白いフレームワークであるし、参考になる。
一方で個人的に指摘というか、煮詰めたい点は2つ。
①「リピーター」から「エヴァンジェリスト」へ転化するキーファクターは何か?
⇒これが言えないと、机上の空論と化してしまう。
②ユーザーへの利益還元設計は必要なのではないか?
⇒「自分への利益があるないに関わらず」という記述に対する反論。物的利益に留まらず、精神的な利益還元設計(それを他人にクチコミすることにより、自分が先進者として世の中的に認められる、など)まで目を向ける必要があると思う。GoogleやAppleブランドにはこの要素が多分にある。
できたら、押切さんとは直接お話をしてこの点、議論したいですねぇ~♪
アドマン