「新たな火種、亡霊の復活」事件総括(後編)/チャイヨーウルトラPART6 | アディクトリポート

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この記事(【寄稿Ⅱ】タロウ・2 スーツの知られざる世界A/ふぞろい怪獣43 )で、

↓この画像を紹介したが、左上隅の、内山まもるのタロウの囲みイラストから察するに、

この記事で掲載した、

↓これや、

つい最近見つけた、

↓これと同じ、タイの雑誌の表紙らしい。

 

このタロウの囲みイラストは、

内山先生の絵…なんだろうが、

タイには少なくとも1人、

えらく達者に、内山ウルトラの絵柄を完コピできるアーティストが、

2008年には存在した。

 

証拠は、ネットで見つけた、この画像。

単純に、「タロウ」第25話「燃えろ!ウルトラ兄弟」劇中の、

ウルトラの国(光の国)の歴史をつづるイラストが、

小学館の児童向け書籍に転載されたぶんの、

7

8

9

再転載かと思ったが、

わざわざ描き直していることが判明。

↑上記の2点は、こうして並べて見ないと気がつかない巧妙なトレースだが、

↓1点だけは大きく原画(右)と異なり、

 

かなり達者に、内山まもるのタッチをまねている。

 

さらに、

↓これを下絵にするなどして、

他にも2点描いていたことも判明。

 

↓元ネタからの巧みな転換も見事!

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内山ウルトラの絵柄を、とことん研究し尽くしてますね。

 

もっと調べたら、

画像提供元の人も、真正の内山イラストではないことに気づいて

PAT,というサインがあるのを突き止めている。

 

1970年代、

ウルトラマンエースの林ひさおとか、

「小学館BOOK」1973年2月号より。

「ウルトラ兄弟物語」のかたおか徹治が、

「ウルトラ兄弟物語」

『コロコロコミック』1979年1月号から1981年3月号に連載された、

ウルトラシリーズ関連の漫画をまとめた単行本のタイトル。

ただし『小学一年生』1981年4月号から1982年3月号連載分は、単行本未収録。

 

(生前の内山先生に直接聞いた話によれば、編集部からの要請もあって)

明らかに内山タッチに寄せながら、

見分けがつかないほどにはマネできなかった(=さすがに少しは差をつけた)のに対し、

ぱっと見は、見破れない巧みさで驚いた。

 

同じPAT,氏かは定かではないが、

やはりさっきのブログでは、

同じ雑誌の後半に、

内山タッチのタイの読者向け漫画も掲載されている。

(2008年8月の記事)

 

というわけで、

内山まもるは、

日本のみならず、

タイのアーティストにも影響を与えていたのであった。

 

そうそう、タイといえば、

円谷プロと過去に合作のあった、

 

『ジャンボーグA&ジャイアント』(1974)

題名は、「ジャンボーグAはデカイ」の意味で、左はジャイアントではなく、ヤック・ワットジェーン

 

チャイヨープロとの係争については、

この記事を「前編」としながらも、2016年6月25日を最後に、途切れてしまった。

 

これは、どの問題でも同じだが、

どれだけ言葉を尽くしても、

読み取り側、受け取る側の持っている情報で、

完全に伝わるかは変わってしまう。

 

「円谷英明は、チャイヨーサイドですよ」

ひであsき

というコメントには、あたった資料によって、そう捉えるのも致し方なしだった

とはいえ、

 

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今、各国で最大の問題は不正選挙だというところまでは把握しているであろう人の、

「アメリカでは不正選挙を防げたからトランプ大統領が誕生した」

とかいうツイッターのカキコミを見て、

一気に萎えたのと同じ感覚を味わった。

 

チャイヨー問題は、

たまたま円谷プロの社長、

故円谷皐(のぼる)と知りあいだった、

おら

ソムポート・セーンドゥアンチャーイ/ソンポート・ソンゲンチャイ/ソンポテ

(以下ソンポート)が、

33334

皐社長の弱みを握り、ゆすり、たかりの延長で、

空証文(そらしょうもん/からしょうもん)を振りかざして、

不当な要求を通そうとしたのが真相。

 

この経緯は、

ここにも記したが、

ダラダラと要領を得なかったので、

今回は改めて、「ウルトラマンが泣いている」の記述を要約。

 

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【概略】

国際版権問題として、

ゆゆしき事態なので、

各国の訴訟ではのきなみ、

「ソンポートけしからん」(=契約書はニセモノ)判決が出ている。

 

日本だけをのぞいては。

 

日本の最高裁では、

いかにも不自然で、

ソンポート=チャイヨー側に都合が良すぎる契約内容をあっさり見過ごし、

221

 

ハンコがホンモノだったから、

というだけで、

5654

契約書をホンモノ認定してしまった。

(2004年4月)

 

思いがけず、

自分の勝手な言い分が通ってしまったソンポートは、

この最高裁判決を盾に、

円谷プロを権利侵害で訴える。

 

2006年5月、

12億円から1200万円に減額も、

またも東京地裁で円谷が敗訴。

 

一方、

海外でウルトラマン商品を展開したいバンダイは、

円谷プロと別個に、

タイ以外の海外諸国で

円谷キャラの販売権を放棄することを条件に、

1998年にチャイヨー側に1億円を払っていたことが発覚。

 

2011年7月、

東京高裁は、チャイヨーが求める損害賠償金は、

すでにバンダイから払われているという見解で、

先の地裁の一審判決を取り消し、

円谷プロは賠償金の支払いを免れた。

 

チャイヨーが持つとされる海外での諸権利は、

日本の「ユーエム(UM)社」(UM Corporation)に譲渡され、

現在でも、

同社サイトでは、若干不自然な日本語で、

 

ウルトラマンの海外利用権を持ち、ライブショー企画デザイン等の制作をする会社として設立いたしました。

 

ウルトラマンの利用範囲は、ウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブン、帰ってきたウルトラマン、ウルトラマンエース、ウルトラマンタロウ、他ジャンボーグエースのキャラクターで、その話の中に出演する怪獣他、プロップス等の範囲に及びます。

 

——となっている。

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父

 

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チャイヨー/UM社が、日本以外で展開するために用意されたスーツ各種。

 

もし、円谷プロが海外での商品販売を始めれば、

同じ日本企業同士なので、

UM社は最高裁の判決を盾に、円谷プロを訴える構え。

 

反対に、UM社が海外の企業とキャラクター商品の契約をした場合、

最高裁の判断は諸外国には及ばないので、

円谷プロはその国の裁判所で、UM社を訴えることになる。

 

どの国であれ、

訴訟合戦になるのは確実で、

互いの首を絞め合っている状況。

 

円谷英明氏は泥沼化の回避策として法廷外での和解を目指したが、

果たせなかった。

 

被害者である英明氏が、

加害者のチャイヨー側につくことは、

絶対にあり得ない。

 

それ以降の経過は、以下のとおり。

 

中国

中国では、2005年9月にチャイヨーのソンポートが円谷プロを広東省の裁判所に提訴して、キャラクター商品の生産と販売の権利行使の停止と損害賠償を求めていたが、2009年10月に円谷プロ側の勝訴に終わった。

 

2008年12月には、チャイヨー側はUM社に全権を移譲し、

円谷対UMの係争に移行。

 

この判決後、今度は円谷プロ側がUM社に対して中国でのキャラクター商品の販売差し止めと損害賠償を求め、北京市の裁判所に提訴した。
2013年4月に裁判所は和解勧告を出したが、円谷プロは拒否。

 

同年9月29日の最高裁判決で、契約書に押された円谷エンタープライズの社判が本物であることを根拠に譲渡契約の有効性を認め、円谷プロ側の敗訴が確定した。

※この判決には、日本の最高裁の判決が引き写されている。

 

2015年には、UM社と提携するヴェランダ・エンタ社(Veranda Entertainment LLC)が、「ウルトラマン」数話をユーチューブにアップし、円谷プロの要請で削除された。

UM社はこれを権利侵害として控訴、
同時に、円谷プロの「ティガ」等の海外市場での販売差し止めに動いた

 

これも全く理屈が通らない、

単なる報復。

 

ソンポート君ガンバレ

 

2013年7月17日には、小林應恭監督が撮影に2年を費やした、

ソンポート氏の伝記映画が、円谷プロとウルトラマンシリーズの権利をめぐって係争中ということもあり、特撮ファン向けに非営利で一回のみ、東京都立川市の立川シネマシティで17日午後8時開演で上映された(入場料は1500円=経費のみで儲けなし)。公式サイト

 

ウルトラマン・フォーエバー

ウルトラマン50周年の2016年を見据えて、
チャイヨーの運営するウルトラマン・フォーエバーというサイトでは、
2014年頃より、シリーズ6タイトルをまとめた、
DVDボックスセットの米国市場での発売が告知された。

6タイトルには、「Q」がないかわりに、
なぜか「レオ」が加わっているものの、
価格や発売日の記述がなく、予約受付状態のまま、
2016年を迎えてしまい、今もサイトの表示はそのまま。

同サイトでは、ソンポートが青森美術館から買い取った、
成田亨の複製画セットも予約受付中となっている。

ウルトラマンUSA社

2015年5月10日、
チャイヨープロは、ウルトラマンUSA社の設立を発表

●フィギュア発売、
●クラシック6タイトルのブルーレイ発売
●新作ウルトラマン映画の製作
●新作テレビシリーズの製作
——を宣言した。

 

 

2016年の6月30日、

私、アディクトは別件で、

コンテンツ東京2016

第4回 プロダクションEXPO
第5回 クリエイター EXPO
第6回 キャラクター&ブランド ライセンス展
第4回 制作・配信 ソリューション展
第2回 コンテンツ マーケティング EXPO
第2回 先端コンテンツ技術展

——なるものに居合わせたのだが、

そこにタイの会社の出展があったので、

ウルトラマンについて訊いてみた。

 

そしたら、ウルトラマン事業に関わったタイ人は全員同じメンバーで、

チャイヨーが円谷ともめて、

ソンポート側についた者、

円谷側についた者も、互いに顔見知りだということだった。

 

さて、

最近話題になったのは、

2017年7月10日、中国北京において、中国企業である広州藍弧文化伝播有限公司により、ウルトラマンシリーズキャラクターを利用した映像作品『鋼鐵飛龍之再見奧特曼』の製作発表が実施されたこと。

これに対する、2017年7月19日の円谷プロの声明は、こちらで

 

ここで中国側が主張している正当性は、

相変わらずの、

ソンポート=チャイヨー=UM社の主張である。

 

しかし考えてもみて欲しい。

 

とがめられるまでは、

「バレなきゃイイ」の精神で、

87878

こりずに何度も、

好き勝手に、先に仕掛けてくるのが、いつものこいつのやり口で、

おら

まともに考えて、

50年以上の長いウルトラの実製作の歴史に、

何の貢献もしていない個人に、

たった2本の合作映画を永遠のゆすりのネタに、

ろく

ウルトラマンのいかなる権利も、

与えられるはずないじゃないか。

 

 

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タチの悪いゴロツキ、ソンポートの企みは、

ウルトラマンの完全私物化。

 

契約書の正当性をめぐり、
権利移譲が争点だったウルトラマン訴訟が係争中に、
チャイヨーは新たな3人のウルトラマン、

ミレニアム、ダーク、エリートを発表。
当初はステージショー限定で、
↓関連商品も発売されたが、

ーーーーーー
中国との合作で、
香港スターのイーキン・チェンを起用し、
「プロジェクト・ウルトラマン」として映像作品が製作された。

2006年8月23日、
円谷プロは、
プロジェクト・ウルトラマン
および
チャイヨー製の新ウルトラマン3人組(ミレニアム、ダーク、エリート)は、
著作権侵害及び盗作にあたるとして、中国の法廷に提訴。

日本やタイで裁判しても、
判決の効力が当事国に限られた苦い経験から、
おそらくは第三国の中国で訴えたのだろう。


北京の裁判所は、この問題を精査するために、
「ウルトラマン著作権調査団」 "The Ultraman Copyright Study Group" を編成。

2007年4月に、(なぜか中国ではなく)タイの知的財産、国際貿易裁判所は、チャイヨー側が主張していたウルトラマンそのものの著作権、(新作の)製作権といった権利は却下。


この判決により、チャイヨーが独自に制作している『ウルトラマンミレニアム』などは無許可製作の違法物とされ「プロジェクト・ウルトラマン」は公開禁止になり、1500万バーツ、当時の日本円で約5100万円、約43万米ドル及びその利息分の支払いがチャイヨーに命じられた。

チャイヨーには、クラシックウルトラマン=ウルトラ6兄弟と父母の商品化は認められるが、
自前の新ウルトラマンで商売する権利はないと明確に規定された。

999

↑ウルトラマンエリートは、

↓ジードを想起させる、

 

↓なんで実の父親より、パチに似とんねん!

 

つまり他の誰もが、

ウルトラマンのために働いたのに、

ソンポートだけは、

自分のためにウルトラマンを働かせようという魂胆である。

 

5654

↑「ダークウルトラマン」が先に世に出たため、

↓本家が「ウルトラマンダーク」とせざるを得なかった。

25698

 

この魂胆はあくまでも自分本位なので、

彼が死んでしまえば主張は続かない類の、

単なるわがまま。

 

みれ

↑ウルトラマンミレニアム

↓東南アジアパチモン対策のマレーシア戦士リブット。

元画像は、啓氏のブログ記事より。

4/29(土・祝)~5/7(日)に開催された、

「ウルトラマンニュージェネレーションワールドin JR博多シティ」に登場!

 

そういうけしからん輩(やから)を懲らしめるためにあるはずの裁判所が、

こいつの言い分を認めてしまったんだから、

文明国の司法機関とは思えぬ文化後進姿勢の表れであり、

2004年4月に時点で、もう日本の司法は、

とっくに死んでいたわけ。

 

(以下白抜き文字)

 

それから13年、

我が国では、2012年末を皮切りとする、

不正選挙のつるべ打ちで、

民意を完全無視した国家の私物化が、

サイコパスによって着々と完成に近づき、

最高裁判所の裁判官全員が、

そいつの息のかかった傀儡(かいらい)にすげかえられてしまった。

 

これに比べれば、ソンポートの小悪党ぶりは、

まだかわいいものかも知れない。