『ローグ・ワン』総論 | アディクトリポート

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『ローグ・ワン』について週報で語るのは、
前回で一区切りとする。

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というのも、
『ローグ・ワン』については語るべきことが尽きず、
週一のペースでは、どうにも間に合いそうもないから。


各論に手間取っているうちに、
総論を先送りし続けるのも、さすがにどうかと。

のらりくらりとやってるうちに、
公開からすでに2ヶ月を過ぎ、
完全に旬を過ぎたのに業を煮やしたのか、
コメント常連の
YKT株式会社さんが、
『ローグ・ワン』のまとめ感想を下さった。

もったいないので、一部編集して、
ここにご紹介します。

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YKT株式会社 2017-02-05 01:13:53

自分は『フォースの覚醒』賛成派だったのですが、『ローグ・ワン』を観て目が覚めました。

今のスターウォーズに必要なのはノスタルジーでもなく、レトロ感でもなく、可能性なんだと。

キャラクター達の信じるものとしての可能性、製作者たちの創り上げるものとしての可能性、そして観客たちが全く新しい映画としてSWを期待するものとしての可能性、

ルーカスの新三部作はストーリーとしては確かにアレですが、いつも私たちの見たことのない世界を提供してくれました。

しかしディズニーは批判を恐れて見慣れた世界観しか提供しようとしない、
旧三部作のノスタルジーに頼り、冒険をしようとしない。

そこでジョン・ノールが、ディズニーは『ローグ・ワン』のキャラを整合性を図るために殺すだろうという事を逆手に取り、ファン達にメッセージを、例えリスクがあっても新しいものを、危険な橋を渡ってもいいから可能性を信じろということを伝えたかったのだと思います。

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私が何回記事を重ねても行き着かなかった結論を、
ズバリと語っていただきました。

私が初見で涙を流したのは、
ゲイレン・アーソ(マッツ・ミケルセン)のホログラムが、
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録画した時点ではその場にいない、
生き別れて久しい娘のジン・アーソ(フェリシティ・ジョーンズ)に、
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真実を告白するくだり。

ジンは泣きながら父のホログラムと向き合うが、
私もこの場面で泣いた。

思えばSWのメインサーガ(『エピソード1〜7』)は、
徹底的に「泣き」の場面を避けており、
主人公はきわめてドライ。

ルークは叔父と叔母の焼死体をまのあたりにしても、
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悔しげにうつむく程度。

『ローグ・ワン』の主人公がジン・アーソという女性だから、
泣きが似合うと言う気もするが、
昨年の『フォースの覚醒』の女性主人公レイは、
常人離れしたスーパーレディで、
普通の人の感情移入を拒む存在だった。
だからレイが泣く場面はあっても、
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別にこちらは泣く気にならない。

『ローグ・ワン』は普通の人たちの物語だから、
同じ目線の観客の共感を呼び、感情移入を誘う。

だから2度目に観た時は、
物語の全貌を知っているからこそ、
今さらながらに、
ドニー・イェンが演ずる
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盲目のチアルート・イムウェの存在に心を打たれた。

帝国の圧政でお役御免となり、
道端で占い師のまねごとで食いつなぐ日々。

そこでジン・アーソに声をかけ、
彼女のペンダントに言及したのが運の尽き。

結局は全滅する決死隊の一人として絶命するも、
見失っていた存在意義を再び見出したことに満足げな表情を浮かべ、
使命を果たして事切れる。

この一連のくだりが、
心に沁みること、このうえなし。

最期のシーンは、もう泣けて泣けて。
SWで“むせび泣く”なんて、
思ってもみなかった!

ジン・アーソは選ばれし者=英雄ではなかったが、
それでも“その他大勢”の中から見出され、
危機を誰かに助けられて、
次へ次へとコマを進めていく。

獲得と喪失、
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希望と絶望を交互にくり返しながら、
最期は悔いのないすがすがしい表情で、
その顔に哀しみはない。
あんどr
「後は誰かが受け継いでくれる」
れいあ


『ローグ・ワン』については、また視点を変えて記事にして行きます。