ナスカとキスカ | アディクトリポート

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真実をリポート Addictoe Report


ここ(幻の雷神号=ライジンゴー、再び)からの派生記事。

2014年12月6日、
バンダイから、
1/1000 ナスカ級打撃型航宙母艦〈キスカ〉が発売され、


宇宙戦艦ヤマト2199 1/1000 ナスカ級キスカ
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店頭で素組の完成見本をみかけた時の感想は、
saya
「なつかしい!」

この成型色、この形、この大きさは、
1978年にテレビ「宇宙戦艦ヤマト2」のスポンサーだった、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-たて
野村トーイから発売された、
1/1000スケールの高速中型空母ナスカと、ほぼ同じ。
kaina
※ヤフオクの出品画像のパクリです。

なにせ1974年のテレビ1作目当時のゼンマイ走行版以来、
zenn
ヤマトのプラモデルはバンダイと相場が決まっていただけに、
他社、しかもそれまでプラモを出したことのない野村トーイからと言うことで、
がぜん注目。

1/1000アンドロメダ
あんど
とほぼ同時期に買い求め、
なすか
素組で完成させた。

どちらも、
◎組みやすさ
◎形状把握
◎ディテール再現
——で、バンダイ製のヤマトプラモより勝っていた。

しいて挙げれば、値段が割高だったのが残念。
アンドロメダもナスカも1000円だった。

後続の意地を見せたのだろうが、
野村トーイがスポンサーになったのも、
「ヤマトのプラモは売れるから」
だったであろうから、
そのガンバリは顕著。

安泰を決め込んでいたバンダイには、
さぞかし脅威だったであろう。

両社の間には当然取り決めがかわされ、
同じメカは、同じスケールでは発売しないことになった。

そのため、ヤマトも、
ed
アンドロメダも、
おおp
1/1200スケールは野村トーイだけ。最下段の4種集合写真は、このページから拡大。

↓2016年1月25日に公開された、antibiotictab氏の動画、

2014年横浜ホビーフォーラムでの宇宙戦艦ヤマト関連作品展示には、
プラモ、GK(ガレージキット)のヤマトメカが一同に集結。

↓(左)野村トーイ1/1000(中)バンダイ1/700(右)野村トーイ1/1200
rede
野村トーイ1/1200の右は、バンダイ1/700の主力戦艦。


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白色彗星帝国のメカで、
ナスカの1/1000スケールに合いそうなのは、
バンダイからはミサイル艦ゴーランドしか出ていない。

↓野村トーイのナスカの素組で最大画像がこちら。下の超大型空母バルゼーはGK。
みさいる
↑バンダイのゴーランドはノンスケールなので、ナスカと釣り合う保証はありません。


ミサイル艦ゴーランド (宇宙戦艦ヤマト)
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野村トーイのヤマトプラモ4種は、知る人ぞ知る名キットで、
本格的にメディアが取り上げた最初は、
1988年に、B-CLUB 37号のMAX渡辺氏のコラムだった。
37

だが、ナスカについては、
↓たぶん写真はこれだけ。
huhuhu
↑2016年3月8日に、
武者工房 縅の武者フィギュア職人?
武者楽氏が公開した、
発売当時に素組のまま、保存されていたナスカ画像が公開された

とはいえ、画像はこのサイズ…。

このページにだって、完成見本は載ってない。

となるといよいよ、“あれ”を紹介する時が来たようだ。

「瓦礫の島」しま氏が、
2013年11月29日に公開した、
さら
「さらば宇宙戦艦ヤマト」
ガトランティス軍「高速中型空母ナスカ」
ナスカ級旗艦エウレカ
野村トーイ
1/1000


もちろん素組ではなく、全面改修。

その過程を追った、しま氏のブログ、
瓦礫の島の「穴埋立地」

を仔細にチェックしてみたら、
中断があるものの、期間にしてほぼ丸1年、
記事数は実に、通算40回を越え、

2013年1月
その1(1月23日)
その2(1月24日)
その3(1月25日)
その4(1月26日)
その5(1月27日)
その6(1月28日)
その7(1月29日)

2013年2月
その8(2月15日)

2013年9月
その9(9月2日)
その10(9月3日)
その11(9月4日)
その12(9月5日)
その13(9月8日)
その14(9月9日)
その15(9月10日)
その16(9月11日)
その17(9月12日)
その18(9月13日)
その19(9月14日)
その20(9月15日)
その21(9月16日)
その22(9月18日)
その23(9月19日)
その24(9月20日)
その25(9月21日)
その26(9月22日)
その27(9月23日)
その28(9月24日)
その29(9月28日)
その30(9月29日)

2013年10月
その31(10月2日)
その32(10月12日)
その33(10月14日)
その34(10月15日)
その35(10月16日)
その36(10月19日)
その37(10月25日)

2013年11月
その38(11月4日)
その39(11月17日)
その40(11月25日)
その41(11月29日)

これでもまだ、見落とし、チェック漏れがあるかもしれないほどの、
徹底工作、改修ぶりに、つくづく頭が下がる。

オレンジの「又」状の文字を配したのは、艦ごとの認識記号という、
qqqqqqq
しま氏のオリジナル設定。


具体的な改修箇所は、
回転砲塔の配置をアレンジして
対宙防御を強化し、
下部のミサイル砲塔をなくしている。
——とのこと。

↓基本塗装が終わり、ウェザリング(汚し塗装)を施す前だからこそなおさら、
mkmkm
↑キットの原形を損なわず、あくまでもイメージアップに徹しているのがよくわかる。


では、改修版であることを踏まえた上で、
ナスカとキスカを比較してみよう。

ききき

ブリッジの位置が左右逆転しているなんて、
こうして並べて、
初めて気づいた。

uesita

幅広のナスカに対し、うんと細身のキスカ。

mmmmmm

しま氏のナスカ作例の艦体色は、畳色(たたみいろ)を使用。

Mr.カラー CK6 畳色
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yokoyoko

画像使用の許可を得るべく、
しま氏にコンタクトを取ったところ、

野村トーイのキットは、しま氏の所有ではなく
ご友人が保管していたものを改造し、
その方が大切にされている。
——とのこと。

jiji

タカラのアルカディア号の時にも感じたが、
貴重な絶版キットには、
それを見事に蘇らせる巧(たくみ)、名工がいるのだなと、
改めて思い知らされた。

vvvv

↓(上)キスカ(中)ナスカ(下)キスカ
222222

というわけで、バンダイのキスカ発売ただちにこの記事を書かなかったのは、
まとめるのに、メチャクチャ手間と時間がかかるためなのであった。

※画像転載を快諾いただいた、
○antibiotictab氏、
○武者楽氏、
しま氏
(登場順)に、深くお礼申し上げます。