スタートレック・スターシップ・コレクション全国版(39) 2015年 12/1 号 [雑誌]
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デアゴスティーニ・ジャパン (2015-11-02)
スタートレック・スターシップ・コレクション全国版(40) 2015年 12/15 号 [雑誌]
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デアゴスティーニ・ジャパン (2015-11-17)
改装型エンプラの船体色を基本的に純白にしたのは、
プロバートの上司にあたる、リチャード・テイラーの意向で、
TOS版の褪色してくすんだ青みがかったグレーから、
まっさらに生まれ変わった新生ぶりを象徴する意図があった。
ただし全体が白1色では、いかにも間延びして、
全長300メートル超のエンプラの巨艦ぶりは伝わらない。
そこでプロバートは、巨大感演出のために何をしたかというと、
要所にピンストライプ(微細な輪郭線)を走らせることにした。
実はTOS版エンプラでも、
↓ブリッジのふくらみと、その後部のインパルスエンジンをつなぐ部分と、
↑第二船体の上面に、ピンストライプは配されていた。
改装型用のピンストライプの配置を詳細にくまなく網羅した図は現存しないが、
マイク・マイナーは、デザインが変更されるたびに、
その変更をイラストに描き加え、ピンストライプもそのひとつだった。
プロバートの描いた、
↓レクデッキの窓からの風景のバックドロップ(書き割り)と、
↑士官ラウンジのストーリーボードには、
ワープナセルに走るピンストライプが書き(描き)込まれている。
やがて『スター・トレック』(1979)の特撮担当は、
ロバート・エイブルからダグラス・トランブルに交代。
そのトランブルの意向で、
ピンストライプは、余計なデカール作成で手間もかかるため、
ごっそり廃止の方向に決まった。
↓プロバートによる色鉛筆でのレンダリングには、ピンストライプが書き込まれている。
↑劇中のワープナセルには、ストライプがない。
とはいえ、ストライプは全面的に廃止されたわけではなく、
いくつかがそのまま残された。
ブリッジドームの土台の周囲を巡ったり、
ドッキングリングを丸く囲っている。
また、エンプラは緊急時には、
円盤形の第一船体だけを切り離して、脱出・救命船代わりに使う機能があり、
劇場版1作目のラストで、そうなる予定で、
ストーリーボードも、プロバート自身が描いていた。
それもあって、第一船体とドーサル(首)部の分割部には、
ピンストライプが配されている。
第一船体の船名と船籍番号(NCC-1701)が、
ピンストライプで囲まれて強調されているのは、
非常時や遭難時にも、
第一船体だけは最後まで生き残るため、
発見や特定が容易なように、なんだとか。
ピンストライプで囲まれた最後の部分は、
RCT(姿勢制御ジェット)と、
↓上から順に、
●スタジオモデル
●劇中場面
●CGモデル
●amt1/537スケールキット作例
●ポーラーライツ1/350スケールキット作例
フェイザーバンク。
ちなみにTOS版エンプラでは、光子魚雷ともども、
発射箇所や発射装置の形状がうやむやだったのを、
改装型できちんと確定したのもアンドルー・プロバートで、
フェイザーの球状突起を、「フェイザーバブル」と呼んでいたんだとか。
今回は、ピンストライプの話に的を絞りました。