ミレニアム・ファルコン/マジメに考えてはいけないSWメカPART1 | 阿出意久人アーカイブ

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これ(1/48 Xウイング【後編】/バンダイプラモ・12)の続きで、
バンダイSWプラモの変則レビューは、
順番から行くとスノースピーダーだが、

スター・ウォーズ 1/48 スノースピーダー
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なにせ正解の存在しない機体、機種なので、
これまでのような寸法算定が意味を為さない、

SWには、このように、
マジメに突き詰めて考えると損をする
メカが少なくない。

そこで本題のスノースピーダーについて述べる前に、
そうした“現実にはあり得ないメカ”を挙げておこう。

1.ミレニアム・ファルコン

ケナー/ハズブロのフィギュア関連玩具に、
ガンナー・ステーション(銃座・砲座)があり、
sadasi
ハン・ソロ(1997)ルーク(1998)

↓つなげると、こんなに長くなり、
daunntaunn
↑これは『ジェダイ』(1983)の削除シーンで、本編映像ではありません。
劇中ではさらに砲手の背後に続く、
長~いトンネル状の通路まであるが、
↓ファルコンには、そんな機構を収めるだけの厚みも高さもない。
めにい

1/72 STARWARS ミレニアム・ファルコン
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いちおう、
↓こんな断面図もあるにはあるが、
ほらね
トンネルは寸詰まりでうんと短く、
苦し紛れの強引なこじつけ、正当化にしか思えない。

これはファルコンの初期案が、
魅しあ
ブロッケード・ランナーに転用されたなごりで、
この外形だと、
コクピットのすぐ後にそびえ立つ,
極太シャフトの上下端に砲が装備されていて、
↓その構造は最終形まで生き延びた。
ふぇふぇふぇ



↓つまり劇中のこうした場面は、ブロッケード・ランナーの外形だからこそ成立するわけで、
juuza
↑もし本当に、扁平な現行のファルコンが実在したら、
とうていおさまり切らないはずである。

めそど
↑上掲のブロッケード・ランナーの三面図にもチラ見した、
↓ガンナー・ステーションをあてがってみれば、ファルコンの構造の矛盾が一目瞭然。

あいり

12月公開の「フォースの覚醒」の先出し映像で、
ファルコンの外形は、
↓レーダーがブロッケード・ランナー型の長方形に取り替えられた以外は前のままなのに、
ねすと
↑相変わらずの、砲座につながるハシゴがチラ見すると、
↓「あのファルコンが帰ってきた!」
るp0く
よりも、
「そこまで踏襲しなくても…。だって、ありえないんだから」
と言う気持ちの方が勝ってしまう。

この「ファルコンの矛盾」は、5年前にも取り上げており
gazou

kakudai2
↑クロスセクション(内部図解)でも、
↓砲座のシャフトはごまかされ続き。

かくだい

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今回は老人語りの域を出なかったので、
次回は「マジメに考えてはいけない」
別のSWメカを取り上げます。

※今回取り上げた矛盾について、
↓この本に言及されているわけではありません。

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