“ぷうぺら”さんから、
>当時のアシスタントの新谷かおる氏が、ジャンケンで負けて描いたため。
この情報ソースはおそらく島本和彦の同人誌が一次情報だと思いますが、それに準じて関連画像を掲載するなら誌上で使われている超大型ミサイルの爆煙から飛び立つカッコイイ画稿を使うべきです。(同人誌ではここから島本和彦が考える松本パースの論考へ移っていきますので)
↓このコマですね。まぎれもなく、松本零士本人が描いてます。
↑島本和彦は、件(くだん)のアンソロジーで、この画稿のニュアンスを再現している。
新谷かおる=ブサイクヤマトの文面構成は全カットを新谷かおるが描いていなければ成立しませんので注意が必要と考えます。(私見ではペンタッチやパース取りが統一されていないので一人でやっていたとは思いません)
幻となった、ヤマトアンソロジーで新谷かおるが描くという企画が実現されていたらこの点は明確になった事でしょう。
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スタジオDNA単行本編集部
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----と言う情報と、ご意見をいただきました。
島本和彦氏の同人誌経由の情報ですか。
これまた、まったく知りませんでした。
後半の「このヤマトは誰が描いたか」の分析記事を展開すると、またしても話が先に進まずキリがないので、
ここに、ぷうぺらさんのコメントを再掲し、対応とさせていただきます。
ご興味ある方は、ご自身で分析を進めてくださいね。
では今日の本題。
1974~75年には新谷かおる、
1978~79年には愛沢ひろしの絵柄の混在した、
松本零士の漫画版「宇宙戦艦ヤマト」
平成期には、
まず「超時空戦艦まほろば」(1993年~1998年)で、松本作品群へのヤマトの仲間入りが図られ、
1996年から再開された「銀河鉄道999」(エターナル編)では、
まほろばと共に、ヤマトも漫画内に幾たびも登場し、
中には、初期設定版の実験艦もあった。
2000年の「新 宇宙戦艦ヤマト」の準備期に、
イラストレーターの小泉和明氏がメカ設定イラストを作成し、
超機械絵図―スーパーメカイラストレーション
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小泉 和明
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小泉バージョンに、波動砲口へのこだわりはなかったが、
↓小泉バージョンの「宇宙戦艦ヤマト」(オリジナル・上)はあまり出番がなく、
↑グレートヤマトの代表ビジュアル(下)の成功で、
それに準じたオリジナルヤマト(中)が描き起こされた。
正面図や漫画本編では、
松本式六角砲口が踏襲された場面も多い。
「新」は連載誌の休刊で未完に終わり、
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企画はOVA「大YAMATO零号」に変質し、
第1巻が2004年3月31日に発売された。
↓OVAでは、桜の花のイメージが強調された波動砲口。
パチンコ版では、「大」の字感が強調されている。
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漫画「まほろば」の名は、
アニメ企画「Cosmo Super Dreadnought まほろば -超時空戦艦-」
に引き継がれ、
主役のまほろばは、臆面もなく、ヤマトスタイル。
↓背景の巨大ロボは、ダンガードAのリメイク。
たしか2013年に劇場公開予定だったはずだけど…
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とにかく松本零士氏は、
波動砲口をなだらかな曲線で囲うのを徹底的に避け続け、
それは(天皇家を象徴する)菊の御紋をヤマトに冠したくない
という気持ちの表れで、
その精神は、
警察を表す桜の代紋の方がまだましという、
大YAMATO零号にまで引き継がれ、
アニメ版まほろばにも健在なようだ。
「松本零士の宇宙戦艦ヤマト」は、もう1回続く予定です。