CGヤマトの歴史〈その3〉 | アディクトリポート

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まだ商業用ヤマトCGデータがよちよち歩きだった、1998年1月17日。
STATION T.T.B.(以下TTB)という個人サイトがオープンし、市販の3DCGソフト(LW3D)で製作された、美しく完成度の高い宇宙船モデルが続々と発表された。
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-TTBエンプラ
↑地球の画像はNASAのものだが、エンプラ自体は完全自作!
さらに劇場版『スター・トレック』のCGやり直し版DVDが出る2年も前!


そしてほどなくして、サイト運営者はヤマトのモデリングに着手する。
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-TTB上と横
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-TTB前と後
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-ななめ前後TTB
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-TTBパース

この時点(1999年頃)では、製品用のプロ製作の(はずの)ヤマトは、 NECインターチャネル版と、ゲーム用にリニューアルされたPS用ぐらいしかなく、しかもどちらもまだまだ発展途上という雰囲気だったのに、個人製作のTTB版は、美的センスやこだわりまで含め、完全に「プロ」を凌駕していた。

船体外形にとどまらず、細部や内部表現にまで果敢に挑戦。
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-TTB3
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-TTB2
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-TTB1
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-だい2かんきょう

この緻密さは、外観だけでなく、内部まで徹底再現しているためでもある。
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-TTB艦橋
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-艦橋内部

この精度でコツコツとモデリング作業が続き、2001年頃からは中断、1年以上経ってまた再開、というスローペースが進んだ。
それでもこの美しいヤマトは、他のCGヤマトに追随を許さず、いつでも一番美しいままだった。

スローペースの理由の一つには、制作者が実は余暇として取り組んでいて、本業はなんと声優だということもあった。
これが縁で、「大ヤマト」にも出演したらしい。

2008年の2月に、このサイトは10年の歴史を閉じてしまったが、最終期にはアニメ調に階調を整理したバージョンを発表。CGヤマトの一つの究極を示して有終の美を飾った。
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-TTB代表パース
↓当初の設定図面のイメージを損なわず、かつ矛盾を整理してうまくまとめている。
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-TTBしょうめんずひかく
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-後部比較
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-さかなちゃn
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-TTBさかな2

それから1年ほどして、2009年のはじめには、「宇宙戦艦ヤマト復活篇」の製作がアナウンスされ、公式サイトには、そのためのCGモデルが表示された。
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-復活篇パース
こ…これは!
波動砲周りがアレンジされてはいるが、基本的には、TTB版ヤマトじゃないか!
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-ひっかう

そうか。〈復活篇〉にリクルートされたから、TTBのサイトを閉じたんだね。

復活篇の企画は、元を正せば1994年頃にあり、


↑6:44あたりからの、大倉雅彦のデザインが、復活篇のCGモデルにも転用された。
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-ikuta
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-ikyra
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-daidaiu
ついで?なので、その3↓もあげておく。

↑冒頭の小林誠製作の1/350ヤマトは、ずんぐりしたプロポーションから判断すると、イマイの木製キットが元になっていたりするのだろうか?

というわけで、プロ以上の作品をネットで示したアマチュアが、結局はプロになった一例と、だから色々いいたくなる「ヤマト復活篇」も、ことヤマトのCGモデルに関しては、これ以上は望まない、というお話でした。

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