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Y先生がくれたブックレットによれば、がん患者の3-4割には何らかの精神障害が合併していると言われている。一番多いのが適応障害とうつ病。がんにかかったことに対するやり場のない怒り、後悔や自責の念、周囲への八つ当たり。しかし主治医や家族は「がんになったのだから落ち込むのも無理はない」、あるいは「うつ病になるはずはない(なってほしくない)」と思いがちで、発見が遅れがちだそうだ。


がんへの対処の仕方とがんの予後に関しての研究によれば、絶望的になる人々は再発率や死亡率が高く(免疫機能が低下しがんの進行が速い)、前向きにがんに立ち向かう人々はQOL(Quality of Life、生活の質)が高い(生命予後が延長するわけではない)ということがわかっている。


乳腺外科でのサイコオンコロジーとは、このようながん患者の心のケアをし、がんへの心構えを指導したり、ソーシャルサポートの構築をしていき、そして第二の患者といわれる家族の心への対応が主な守備範囲とのことだ。


ではどのようにうつ病を発見するか。簡単な方法として「二項目質問紙法」があり、下記二項目に該当すれば、うつ病の90%をスクリーニングできるそうだ。
1. 抑うつ気分:気持ちが沈みこんだり憂鬱になったりする、悲しくなったり落ち込んだりする
2. 興味や喜びの喪失:仕事や趣味など、普段楽しみにしていることに興味がなくなる、今まで好きだったことが楽しくできなくなる


ちなみに私は両方に該当したので、間違いなくうつ病だったと思う。しかし精神科のH先生の指導により運動したり宿題をやったりしているうちに、また山や海へ行ってるうちに、もう治ったみたいだ。運動は一人でする意志力がないので、K苗を巻き添えにして区のスポーツセンターへ行き、筋トレ+水泳を週に一回。体は筋肉痛。水泳は気持ちがいいが、ついウニや貝を探したくなる。プールにもいればいいのに・・・ウニ。