「食堂かたつむり」という小説を読んだときのこと。料理人の主人公は、お母さんのペットの豚の「エルメス」を「妹のように」かわいがり、丁寧に面倒を見ていた。朝にエルメス用に特別にパンを焼くほどかわいがっている。お母さんは再婚を決意していたのだが、最期の方で末期がんだとわかる。お母さんの死ぬ間際に結婚披露宴を行うが、そのお母さんの最期のお願いで、エルメスはその宴に供されるべく屠殺され料理される。


わからない。なぜ妹のように思っているエルメスを殺してしまえるのか?人間はそうして他の生き物を殺さなければ生きていけない罪深い生き物だということなのか。私もまだまだだな。世の中には極められない境地がいっぱいある。