先日、REAL STYLE名古屋さんで開催された、
丹羽ふとん店の丹羽拓也さんによる実演を拝見してきました。
REAL STYLEさんでは、枠組みを名古屋大須にあるFLANNEL SOFAさんが、
クッションを枕のキタムラさんが、そして座を丹羽ふとん店さんが手がけられるという、
愛知の職人さんの技をギュギュッと凝縮したような「シアトルソファ」を扱っていらっしゃることから、
丹羽さんの実演が行われました。
丹羽さんは、内閣総理大臣賞も受賞された日本一のふとん職人さん。
一枚のお布団が出来上がってくるまでの丹羽さんの全ての身のこなしが本当に美しくて、
くらしの道具であるお布団ですがつくられる過程も含めて一つの作品なんだなってことも感じました。
職人さんがつくったモノをくらしに取り入れるということは、
アートをくらしに取り入れるということに通じるのかもしれません。
実演を拝見しながら、興味深いお話も色々と伺うことができました。
掛け布団や敷き布団といったふとんの役割や
使う人の好みによって綿の配合を微妙に調整されるということ。
使う人の身長に合わせてふとんの大きさを変えたり、
また歳を重ねて重いふとんの上げ下ろしが大変になったときには
軽いお布団を2枚作って重ねて使えるようにもできること。
定期的に打ち直して行くことで、いつまでも使えるということ。
(丹羽さんのお店には、江戸時代から使っているようなお布団の打ち直しも持ち込まれるのだそうです)
つくる人と使う人のコミュニケーションからモノが生まれ、
使う人の変化にあわせてモノも形を変えて行く・・・。
人が続く限り、直し形を少しずつ変えて行くことでずっと使い続けられる。
伝え、繋がり、継ぐ。
日本のモノ、日本のくらし様というのは、
もともとそういうものだったんじゃないかと思います。
もともとの日本のくらし様を想い、少しずつくらしに取り入れて行くことで、
新しい楽しさや感動、快適さに出会えるのかもしれませんね。