雇保法:雇用保険の目的と管掌
●目的
法1条には、
1.労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、
2.労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、
3.求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、
4.労働者の職業の安定に資するため、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的とする。
と書かれています。
長くて分かりにくい条文ですよね・・・
国語力のない人が作ったわけではなくて、、、
雇用保険の当初の目的である「失業者の生活保障」に、法改正で目的が追加される度に書き足していったために、こんなに長い条文が出来上がったそうです。
一覧表で簡単に整理しましょう。
雇用保険
┃
┣━失業等給付
┃ ┃
┃ ┣━求職者給付
┃ ┣━就職促進給付
┃ ┣━教育訓練給付
┃ ┗━雇用継続給付
┃
┗━二事業
┃
┣━雇用安定事業
┗━能力開発事業
二事業については3条に書かれています。
(昔は三事業でしたが、ひとつなくなって今では二事業です。)
前回も書きましたが、雇用保険は問題文の保険給付が上記のどれを指すのか? がパッと出てくるかどうかの勝負です。
もし、本試験で「求職者給付の中にある高年齢求職者給付金」と「雇用継続給付の高年齢再就職給付金」を取り違えてしまえばもうOUTですから。。。
くどいようですがきっちりと覚えましょうね。
●管掌
雇用保険は政府が管掌します。
厚生労働大臣の権限の一部は都道府県労働局長に委任され、さらに公共職業安定所長に再委任されています。
労基法~安衛法~労災保険と勉強してきた皆さん、
そっちでよく出てきた『労働基準監督署長』は雇用保険にはまず登場しませんからね。
また、その事務の一部は、都道府県知事が行なうことができます。
具体的には、「能力開発事業」の一部なんかを行なっています。
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