アースルーリンド 『過去の幻影の大戦』 18 血塗られた戦場 16 | 「アースルーリンドの騎士」

「アースルーリンドの騎士」

オリジナル  で ファンタジー の BL系小説。
そしてオリジナルのイラストブログ。
ストーリーは完全オリジナルのキャラ突っ走り型冒険ファンタジーです。
時折下ネタ、BLネタ入るので、年少の方はお控え願います。

連載二本同時掲載だと、どんどん手抜きになっちゃうので

毎日交互アップにします。

とりあえず今日は「幼い頃」更新です。



$「アースルーリンドの騎士」



王冠2 イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)


 テテュスはフラつく身を何とか必死で、馬上で保った。
ダンザインに包まれなかったら…間違いなく気絶していた。

いや…もしかしてそれで、済まなかったかも知れない。
が、顔を上げないテテュスは意識で感じ取っていた。

周囲一帯は力尽くで薙ぎ払った。
が、離れた場所から続々と…自分を取り巻く為に歩を進める敵の気配が近づいてくるのを。
間違いなく『影』の殺気が自分を標的とし、滅するために向けられ始めていた。

ダンザインが警告を送る。
更にレアル城から馳せ参じる『影』の狼が、次々と兵達を、操る様が意識に昇り来る。

が。
ふっ…。と意識が途切れる。
身を、保とうとしてもひどい、目眩に襲われる。

体が揺れ、自分が馬上に居る。と思い出す。
咄嗟に身を保とうとするが、ぐらり…。と空間に放り出されたように身が横へ、大きく泳ぐ。

落馬する。
地面への衝突に一瞬、身構える。
「テテュス!」

咄嗟にアイリスの、声が頭の中で響く。
心配で…張り裂けそうな声。

六歳の時の私に貴方は…そんな声を上げたのか…。
私の時代に貴方はどっしりと確かな存在感で他を圧倒し…私に対してもいつも優雅な微笑を、崩した様等見せなかった。

だから余計に心が、痛んだ。

そんな風に…なりふり構わず心配で叫ぶ、貴方に。








つづく。
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チューリップピンク今日も読んでくれてありがとうチューリップピンク

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宝石緑『幼い頃』