ノルンディルへの報復を考えると、何もかもぶっ飛んでるみたいですね…。
正直、余裕の無いアイリスは怖くてハラハラする、作者でした。
作者でさえこうなので、ノルンディルはもっと怖いでしょう…。
剣で相対すなら自分の範疇ですが…。
ジャンル違いで、得体のしれないモノを相手にする気分なんでしょうね。きっと。
追加更新情報とかつぶやきますので
良ければこちらでチェックしてやって下さい!
登場人物紹介
イラスト入り登場人物紹介(まだ全部じゃありませんが…)
唇が触れると、それはどちらかと言うと、華奢な姫の唇の感触で、ディンダーデンは余りの嬉しさに、つい思いきり顔を傾けて舌を差し入れる。
腰に腕を回し抱き寄せると、姫は細腰で、更に胸もあって、僅かに見もがく華奢な身の感触に、ついディンダーデンは内心呟いた。
『馬鹿だな…ノルンディルの奴…。
もっと時間が経てばアイリスがすっかり同化して、あのごつく逞しい身を抱く事になるのに』
ついその小さな唇の感触がたまらなくいじらしく感じ、もっと抱き寄せて唇を重ねると、突然姫の小さな舌が口の中に、入り込んで来たと思った途端、ざらり…。と頬の裏側を舐められ、次いで舌に絡みつき、吸い上げられてディンダーデンは一気に煽られ、思いきり姫を抱きしめたが、華奢な感触の下に確かなアイリスのごつく筋張った感触が浮かび上がり
『そうか…。
今のはアイリスか……』
と呟いたが、こんな女とも男とも言えない相手と抱き合うのは初めてで、物好きなディンダーデンはすっかり夢中に成って相手を追い、求めた。
がふいに、その右手が胸板に押し当てられたと思うと、ぐい!と凄い力で押され、身が押し上げられてさっき迄合わさっていた唇が真下に見えた。
「…………………………」
流石のディンダーデンも、姫が相手だと思い込んでいたら華奢な身の怪力女の力技にパニくったろうが、裏にアイリスが潜んでいる。と分かっていたから、アイリスの説得にかかる。
「俺の見たところだと、姫は欲求不満だ」
アイリスの、低い怒声が頭の中で響く。
「それは君の、見解だ」
腿に姫の華奢な腿の感触が衣服を隔てて触れ…ついディンダーデンはアイリスに囁く。
「ここが熱い。と言う事は欲している。と言う事だし、ここで遮るのはお前の自分勝手だ。
…入ってて感じないのか?
姫は俺が欲しいと思ってる」
「一緒に揺さぶられるのは間違いなく私だから、姫には可哀そうだが御遠慮願ってる」
きっぱりと言い切られ、潤んだ姫の瞳の向こうに意思の強いアイリスの視線が突き刺すように注がれ、ディンダーデンは吐息を吐いて細腰を手放す。
がつい、口では不満を漏らした。
「こんな面白い体験は滅多に、出来やしないのに」
「私なら、神聖神殿隊の幻術使いに頼んでやれるし、幻術なら君が女性の中にだって入れるぞ?」
「…便利だな。
なら幻術の中でお前を思い切り啼かせるか…」
身からどいて離れ行くディンダーデンのその呟きに、アイリスの眉間が寄る。
「幻想の私を口説く気か?」
「別に幻想なら構わないだろう?」
「君程のモノ好きも珍しい。
幻想の中なら、どんな相手も思うがままなのに」
ディンダーデンはアイリスの横に尻を落ちつけると、吐息混じりに囁く。
「確かにその場はいいさ。
が俺の意識はそれが幻想だと、知っているからな」
「本物じゃなきゃ、狩猟本能が満足しないか?」
やはり身を起こす姫の中にくっきりと男のアイリスが、壮絶に艶を含んだ表情でこちらを見つめて来る。
誰が見ても、注意が必要な危険な色香だと解る。
濃紺の瞳が潤み斜に見つめられると、ぞくりと身が、戦慄く程だった。
が、ディンダーデンは聞いてやった。
「今俺が、見えているか?」
アイリスは素気なく言った。
「姫を汚すのはガスパスだ」
「…つまりノルンディルか?」
にやっ!と笑う、アイリスの艶が増す。
あまりの壮絶な色香に、ディンダーデンは内心呟いた。
『色が奇麗でとても美味しそうな毒薬って、こんな風のを言うんだな』
つづく。
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