行列のできる廃線跡2012秋 | アーディで行こう

アーディで行こう

「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

天候に恵まれたこの3連休、最終日に家族でちょいとピクニックに出かけました。
行き先は定光寺。そう、3年前に初めて訪問して混雑ぶりに驚いた「愛岐トンネル群」です。

アーディで行こう名古屋から出る中央本線は、高蔵寺を出ますと愛知県と岐阜県の県境を越え、多治見へ抜けます。開通当時は庄内川(土岐川)に忠実に沿って路線を敷いたのですが、昭和の電化・複線化の際にそれを放棄し、内陸を長いトンネルで貫く現在の路線へと変更されています。この高蔵寺~多治見間の廃線跡のうち、愛知県側の4つのトンネルを含む1.7kmほどを、NPO法人愛岐トンネル群保存再生委員会が整備し、年に数回、一般公開しているのです。

この秋の公開は11月22日から27日までの6日間。3連休と重なり、晴天が見込まれることからかなりの人出が見込まれます。3年前は徒歩3分と表示のあった入り口までなんと1時間半もかかってしまいましたので、今日はがんばってそれより1時間も早く定光寺に到着。しかし、やはり今年も行列ができていました。
このイベントも定着してきたのか、定光寺駅の下には弁当屋さんが、そして行列の脇にはその場で魚を焼いてくれる干物屋さんまで登場。おいしそうなホッケの匂いに「しまった、ビールを忘れた」なんてことを考えてしまいす。

アーディで行こう今年の東海地方は天候に恵まれ、例年よりも紅葉が美しい当たり年。行列は30分ほどで抜けましたが、人の出はかなり多いようすです。4号トンネルを抜けたところにある大きな楓は、秋の公開ではいつも大人気のスポットですが、今日は写真のような状態です。紅葉が非常に美しく、今年がかなりの当たり年であることを再認識させられます。

3年前のようすはこちら
日本で廃線跡ブーム再来?中央線トンネル



アーディで行こう家族連れも多い。お孫さんを連れた元気なシニアが目立ちました。竹林の向こうに紅葉を望む場所には真新しい木のベンチがしつらえられていました。この春の公開時にも1度来ていますが、年々、ベンチやトイレなどの整備が進んでいます。保存再生委員会のみなさん、ありがとうございます。






アーディで行こうイベントも多くなりました。今日は5号トンネルを抜けたところでアルプホルンの演奏会をやっていまして、多くの人がみていまいた。3号トンネルは写真のように内部にイルミネーションが。








アーディで行こうトンネルは全てレンガ積みなのですが、一番奥の6号トンネルの西側坑口は、アーチ環のレンガ巻きが7重になっています。私も学生時代から北海道で廃線トンネルを数多く見てきましたが、4~5枚で巻いているのがほとんどでしたから、7枚はびっくりです。この区間でも他のトンネルは5~6枚ですので、このトンネルだけ地盤に不安があったのでしょうか。なお、このトンネルの東口(現在の公開区間の終端)は5枚巻きです。





アーディで行こう今、保存再生委員会のHPを見たら、本日の入場者数は6892人!
こんなにも廃線跡歩きに人が出るとは。
北海道の山奥で、ヒグマにおびえながら登山のような探検のようなことをしていた日々がうそのようです。


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