◆「出来ないは、言わない」

 某テレビ番組でこの人物のことを知ったのだが、ジェニファー・ブリッカー(Jennifer Bricker)というアメリカ人女性の驚きの映像がこれである。英語が苦手な方は、以下の一文を読んでからこの動画を見ていただきたい。実は、この動画を探すのに一苦労したのである(苦笑)。感動は、ひとりでも多くの人と共有したいので・・・。もちろん、我が家では、録画しておいたテレビ番組を家族のみんなに見せたが、ジェニファーの生き様を目にして、涙しながら見てくれた。

 生まれつき両足がなかった彼女は、養子に出されて成長するが、育ての母から
「出来ないは、言わない」
 という躾を受けて、両手を足の代わりに使って、健常者に混じって、野球もバスケットボールも手がけてきた。両手で走り、動いたのだ。
 やがて、体操に興味を持つ。96年のアトランタ・オリンピックで活躍したドミニク・モシアヌという体操選手に憧れ、体操にチャレンジ、98年のジュニア・オリンピックに健常者に混じって出場し、4位を獲得した。
 16歳になった彼女に、両親がある秘密を打ち明ける。ドミニク・モシアヌは、ジェニファーの実の姉だというのである。この不思議な縁に驚かされる。
 やがて、20歳を過ぎてから、ジェニファーは6歳年長の姉と会い、以来共に助けあって今日に至っている。

 その間のことである。
 ジェニファーは、何度も手紙を出したのだが、ルーマニア人の実の父親が、その手紙を処分してしまい、ドミニクに見せようとはしなかったのだ。両足のないジェニファーを嫌って養子に出したのは、この父だった。
 そして、この父は、ドミニクに体操の才能があるのを知り、スパルタ教育を施したのである。
 やがて、すべてのギャラを父に取られ続けてきたドミニクは、父の搾取から逃れるために、親子の縁を切るのだが、そうなって初めて妹ジェニファーからの手紙を手にすることができたのだった。







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