イケニエのヒツジ THE SACRIFICE 1st.HALF―ストレイト・ジャケット〈7〉 .../榊 一郎
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【トリスタン市では、魔法と関係のない人たちが、ある日突然魔族化するという謎の事件が頻発していた。
「“黒騎士”に呪われると魔族になる」
隣の人間がいつ魔族になるか解らないという緊張感から生まれた街の噂で、人々は静かに恐慌状態に陥っていた。
そんな中、深夜の街角でレイオットは異形のものに遭遇する。
半人半馬。
神話に出てくるケンタウロスのように、高貴さを持ちながらも魔族のような禍々しさを併せ持つ異形。まさかこれが“黒騎士”!?
レイオットの前から一瞬にして姿を消した異形のもの。
この時のレイオットはまだ知らなかった、この出会いが、彼を最悪の事件へ導くことになるのを―。
榊一郎のハードボイルドファンタジー。 】
(アマゾンから引用)

■ 感想とか色々

ロンじいちゃんが初っ端でやられてて吹いた
最後でなんとか回復してるっぽい
男爵さんはカペルテータにプリンくれたのはよいのだが、あのじいちゃんはカペルテータの父様とレイオットの養父のお師匠さんでもあるのでちょっとほんとやめてください

男爵とアルフレッドで話し合い
そういえば6巻でアルフレッドが依頼主をあっさり殺すのは、2巻で彼の一時的雇い主であった女性があっさりぱーんしちゃうのと似てる、つかアルフレッド依頼主にしろ雇い主にしろ死に過ぎでは。(死に過ぎを言ったら、ここ2か月間でのトリスタン市内での死者すげえことになってそうだな)

魔族事件の増加により不足した戦術魔法士の絶対数確保のための誘致対策
やんちゃなおにーさんが出て来たがこいつなんなんだ。
建物入る前の、レイオットが言った、カペルテータへの忠告とか、ホントなんなんだ!
あれをものすっごい好意的かつレイオットのこれまでを無視して無理矢理読めば「心配」だが、素直に読めば「面倒事回避」程度だろ
お前に言われなくても基本カペルテータはなにもしてないじゃん、いや見てるけど。そしてついてくるけど。全く期待してないし、レイオットにこんなの期待する方が間違ってるけど、思わず「お前がなんとかしろ」と思ってしまった。
フード取られて怒ってたし、そのあとも予想外に「面倒見てた」ので驚いた。
あの子は、レイオット・スタインバーグが動く理由に、動かない理由に、「自分」を使われるのを、あまり好んでいるようではなかったけど。(6巻で)
シャロン(猫)が全く出て来ない。紐で遊んでんのか可愛いな遊んでるとこ読みたいな。

エリック・サリヴァンは、なんだかあれだよなこの少年、エリック・サリヴァンて感じがしない。
あれの好きだったのはカペルテータの目を「怖い」とした所。
あの子を忌避する人の忌避した理由はほとんど「CSAだから」だったし、レイオットもフィリシスもネリンもジャックもカペルテータを「怖い」とはしないのに、あの子だけは「怖い」としたから。
<皮肉屋>とも呼ばれてたけど、そこまで皮肉屋でもねえし、そもそも皮肉ってないのでなんとも。
フレッド(皮肉屋の友人で、あだ名は「正義の味方」(ホワイトハット))はフレッドって感じなんだがなー

うんわたしも「信じたいものを信じる」けど、「他人に危害を加えていい理由として」「信じる」ことはねえよ。「傷付ける可能性があろうと」「信じられない」ことはある。
「信じられない」理由は、「信じるに足る根拠がない」や「裏切られたことがある」ではなく、ただ単に「信じられない」んだよな。「信じてない」とも言い換えられる。「それを信じている自分を想像できない」に近いのか。


魔法を使わなくても魔族化する事件
疑心暗鬼の市民と、暴走する市民感情と、黒騎士と
組織名とか仄めかされてることとか「ああ、うん。……ええ?」ってなるんだけどなにこれ。え。そういう話だったの。
レイオット・スタインバーグの怠惰な日々とかじゃなかったのこれ。
いやカペルテータ・フェルナンデスによる観察日記とかでもいいし、ブライアン・メノ・モデラート警視(出世しました!)とネリン・シモンズ監督官の睡眠を削られる日々でもいいけど。

何処でどうなろうと自分とは関係ない牢屋の鍵を開けて、明日のことを考えて、自分以外の誰かのことを戦闘中に過ぎらせ、自分とカペルテータに向けられた銃口に抗った、レイオット・スタインバーグを、わたしは「好き」でも「嫌い」でもない。だから、あんたがどこでなにをしようが、好きにも嫌いにもならない。部分的な「好き」を、本人ぜんぶの「好き」に変換できるほどの「好き」もなかった。カペルテータを傷付けようが怒るふりはしても本気では怒らないと思う…多分。あの子を精神的に揺るがせたなら大したもんだろう。(ただ、習性として、わざと傷付けようとする意図が見えたときの傷付け方が生温かったときは、多分怒る)
フィリシスさんが「管理」って言ってたが、管理の対象がレイオットでないにしろ、人を「管理」すると言うのは好きじゃない。

イラストレーターは藤城陽さん!



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