黒鎖姫のフローリカ (富士見ファンタジア文庫)/坂照 鉄平 (著), 鍋島 テツヒロ (イラスト) ¥609Amazon.co.jp

【「私はあなたを繋ぐ鎖の主。この聖堂で亡者を束ねる黒鉄の鎖。喜ばせたければ―フローリカ、と名を呼びなさい」
不死の亡者―『落胤』に夜ごと脅かされる世界。
“荊冠の背教者”の護法神官であるスタッグは、『落胤』討伐の任務に赴き、その命を落とした…はずだった。
しかし、彼は不死の姫王フローリカの眷族として蘇らされる。
聖職者でありながら、不死者となったスタッグは彼女を殺すことを決意するも、不死の姫を殺し得る唯一の方法は―彼女を愛する事で!?
不死の呪縛に繋がれた時、少年は封緘聖堂に隠された世界の“真実”に辿り着く。 】


■ 感想とか色々

著しく低い信昂適応値(トラビオ)の少年は武器を手に取り護法神官を目指す
跡を継ぐのが嫌でスタッグと同じく護法神官になったグラキアと組んで見回り中
自分自身が忌み嫌う存在になったスタッグ・スピンドル


聖女はアウロラよりもアガペーではと思いはすれど、どっちにしてもそんな好きじゃねえからどっちでも変わらん。アガペーは聖女というよりかは聖母か。

おそらく、今回だけで次を読むのがうんざりするほど苛々することはなかったのだけど、苛々することが予想されるので次は読まない(笑)
こーゆーどっちつかずはムカついて読めなくなる、味方か敵かの線上にいないならば気にしないのだけど、あの子は一応今の所の選択肢として「教会と不死のどちらの味方?」だったので。
徹頭徹尾中立か無関係で、彼を仲間に引き込むのはどちら? だったらまだ読めたはず。その場合余程のことがなければ中立か無関係かで一貫しないとまた怒る、中立は中立でいることに価値があるのだから。

姫さまデレデレで「やっすいなー!!!!」と思ったのも確か
傾くのが速くてもいいけどデレるの速いとさくさく進むから簡単よね
母さまとの約束をあっさり破ってしまったので(笑)、もう少しマザコンでも良かったよフローリカ
フローリカが好きってんでもないし、ハルシエラが好きってんでもない、そういう意味では可愛い女の子がいなくて困る。

泣き女のマッシモ好きだったなー
不死の亡者メンバーは大体好きかも! 目指せ自給自足の女の子も、元学者のデュラハンとその恋人のお喋り生首お姉さんも、ツッコミ体質の変化くんも。
あそこらへんみんなでもしゃもしゃがやがややっててくれて楽しかった。なので舞踏会やvsフェンリルのときは好き。
フェンリルは今回悪役。

現状が恒久であるという保証は確かにないのだけど、現状を壊すのはある程度目途が経ってからでは。良くなると見込んで現状壊して更なる地獄、とか、まあ、笑うに笑えない。ああ、現状維持だとずるずる落ちて行く(状況が悪くなっていく)のもあるか…、春の前には冬があるけど、夏を越えて来るのが豊穣の秋であればいい。

イラストレーターは鍋島テツヒロさん!
不死メンバーズを! もう少し…!
「詐欺師フラットランド」がよく残っていたので欠片があって嬉しかった